すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

「家族の夏休み」を確保する法律

2023-07-05 | 日本とノルウェー
6月最終週から、
子どもたちは、夏休みに入りました。
日本語教室も
7月は、丸々お休みです。

聞いてみると、
トルコ、オランダ、
フィンランド、スウェーデンと、
どの家庭もどこかに行くようです。

だからって、
彼女たちの家が、特別なお金持ち、
という訳ではありません。

でも、日本人から見たら、
どうしても羨ましくなるのが、
夏休み。

どうして、
こんなことができるんだろう?

「家族が、夏休みを共に過ごす」。

ここに重点を置いた法律があるからです。

ざっくりですが、お話しますね。

●夏休みのための「休暇貯蓄金」

雇用者は、従業員に対して、
毎月
「休暇貯蓄」をせねばなりません。
そして、毎年7月に、
その一年分が支払われます。

実は、7月は通常の給料は0円。

ただし、休暇貯蓄金額は、
毎月の
給料(税金支払い前)より
高くなる設定なのです。

でも、それなら、
夏、冬の
ボーナスと同じじゃない?

●毎月の税金が、7
月は「ゼロ」

ノルウェーでは、毎月、給料から、
いろいろな税金が引かれます。
それは、給料の額によって違いますが
平均30%だそうです。

それが、7月は、0%。
つまり、税金を支払わなくてよいのです。

休暇貯蓄金が100%手に入る。

しかも、ノルウェーでは、
ほとんどの家庭が、共働きです。

ですから、かなり大きな助けになります。

でも、うまくお金を運用すれば、
日本でも何とかなるじゃない?

●夏休み「最低3週間」が、義務。

日本との最大の違いは、休暇の日数。

子どもの夏休みは、2か月。
この間に、「3週間の休みを取る」ことが
義務つけられているのです。
それも、「続けて」です。
(例えば、7月に2週間、8月に1週間と、
分けては取れない)

Edelは、小さな企業です。
私は通常、週に1~3日の勤務です。

それでも、
休暇貯蓄金も、夏休みももらえます。

その代わり、例えば、今年
8月1週目は、私一人で
月曜日から土曜日まで、働きます。

皆が、夏休みを取るために、
そこは、お互い様です。

働き者の日本人。

だからこそ、
誰もが
まとまった休みを取れる国になってほしい。

私が、日本を離れるようになって、
最も願うことです。

日本はもう、30度越えとか。
皆さん、機嫌よくお過ごしくださいね。


2023.7.4.21:00

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