すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

「結婚」とは違う「サンボーエル」って、なに?

2022-09-06 | 日本とノルウェー
先週末は、姪の結婚式に招待してもらい、
幸せに浸らせてもらってきました。

そこで、今日は、
ノルウェーでは、「結婚」とセットの
「サンボーエル」について、
お話ししようと思います。

「サンボーエル(Samboer)」とは?

私は一度結婚し離婚しましたが、
二回目に希望を持っていました。

「一緒に暮らしてみて、
この人となら一緒に暮らしていきたい。
そう思えたら、結婚しよう」と。

一緒に暮らしてみないとわからないことって、
ありますものね。

相方さんが日本に来るようになった頃、
彼は、私に聞きました。

「ノルウェーには、
 “サンボーエル”というものがあるけど、
日本はどうなの?」

「サンボーエル」とは、
「結婚」ではなく、
「一緒に暮らして生計を共にする二人の形」。

サンボーエルを日本語に充てるなら「同棲」。

しかし、大きな違いは、
「サンボーエル」はノルウェーで(たぶん北欧で)
誰もが認める形であり、
今や普通のこと。

サンボーエルを経て
結婚するケースが多いそうです。

中高年のカップルなどは、
「結婚」しないで
「サンボーエル」を選ぶとも聞きました。

「お試し結婚」
という意味だけではないからです。

サンボーエルの契約をきちんと結べば、
既製の法に守られた結婚より、
個人の現実に沿いやすい
という利点もあるのです。

「サンボーエル!
それは、私の望んでいたこと。
でも、日本では普通じゃないから、
いろいろ言う人もあるでしょう。
でも、周りの人がどう言うかはいいの。
真剣ならば
大事な、必要なプロセスだと、
私は思うから」。

というわけで、
私たちも「サンボーエル」の時期を経て、
結婚に至ったのです。

「サンボーエル」から
 「結婚しよう」と思うタイミング

これまで何組かのサンボーエルの話を聞きました。
子どもが大人になっていたりして、
「結婚してなかったんだ!」と
驚くこともあります。

「サンボーエル」と「結婚」は、
どう違うんだろう?

どのタイミングで、
結婚しようと決めるんだろう?

ずっと疑問に思っていましたが、
最近思うのです。

「結婚した方がいい」と思う時期が
社会的事情を含め、
それぞれのカップルに訪れるものなんだな、と。

人前で改めてする「誓い」

実は、昨日の姪も10数年のサンボーエル期に、
二児が授かり、長男は10才。
彼女自身は、新しい資格をとり、
仕事もがっつりしています。
一年前に結婚を決め、
今年は家も買いました。

姪から来たメール。

「家を買っちゃったので、
 結婚のお祝いは
 お金でお願いします(#^^#)」。

はっきりしているんです。(笑)

結婚式もパーティーもお金をかけず、
サンボーエル期にできた
人の輪で用意されていました。


前日、夜遅くまで飾り付けていたそうです。


名前が、焼いて書いてあるのに、びっくり!


姪本人と友人、二人の手作り。


グルテンフリー、ラクトーセフリーも4種。
すべて姪、夫(も!)、友人、家族の手作り!

すごいバイタリティー!
どっしりとしたものです。

これまでの時間が
力と自信になっているのでしょう。

それでも、誓いの場面では、
二人とも緊張した真剣な表情。

人前で結婚する、ということは
改めてする 
人生の大きな誓いなのですね。



今日の主役は、パパとママ

子どもたちの席には こんな配慮が。

特に印象的だったのが、
「誓うパパとママ」を
じっと見つめる子供たち。

いつもは、パパママにくっついて
やんちゃしているんですよ。

それが、「今日は、パパとママが主役」、
それを心得たようにお利口さん。
しかも、一日中です。

結婚式場で讃美歌集を渡そうと
ゲストを待ち構える子どもたち

すべてを温かく見守り
何気にフォローする、
おばあちゃん、おじいちゃん。

胸熱くなるし、
力分けてもらうよう。

結婚式、
やり直したい(笑)。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 異常気象の中、植物の生命力... | トップ | スーパーピンクが醸す夏の風情 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日本とノルウェー」カテゴリの最新記事