頑固爺の言いたい放題

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再録:朝日新聞の未練

2020-06-02 13:49:59 | メモ帳

昨日、「森友騒動の総括」をアップした後、最近この問題を取り上げたことがあるような気がした。俗に言う déjà vu (既視感) である。調べてみたら、最近ではなく、昨年6月1日に次の記事(青字)をアップしていた。文中、豊中市の某市議とは、昨日の記事に登場する木村真氏である。

朝のウォーキングに出掛けた帰り、たまたま立ち寄ったコンビの新聞売り場で、朝日新聞の第一面に「森友、売却額不開示は違法」という大きな見出しがあるのを見つけた(5月31日)。他紙の第一面を見ると、皆それぞれ別件である。ことによると、朝日のこの記事は特ダネかもしれないと思って、すぐさま買い求めた。

帰宅してじっくり読んでみると、その記事は2年ほど前に大騒ぎになった森友学園事件に関し、大阪府豊中市の某市議が学園への国有地売却額が一時不開示とされたことで精神的苦痛を受けたとして、国に11万円の損害賠償を求めたのに対し、大阪地裁は国(近畿財務局)に3万3千円を支払うよう命じた、というもの。

「なにこれ、ずいぶんケチ臭い裁判があるものだ!」が私の印象その(1)。そして「この程度の話が一面トップ!?」が印象その(2)。 

講読している読売新聞と産経新聞をみると、この話題は第18面とか19面とか、紙面の終わりに近いところに小さく掲載されており、内容は朝日の第一面と同じである。

改めて朝日新聞をじっくり読んでいくと、裁判の判決要旨を報じる別の小さな記事があり、さらに38面に“森友判決「すっきりせず」”という見出しの補足説明記事があった。「すっきりせず」は原告の豊中市議のコメントからの引用だが、そのコメントを借りて、朝日の所感を述べているように感じた。ともかく、念がいった扱いである。

そして、その記事は「問題の発覚から2年あまり。国会でも裁判を通じても、国はなお説明責任を果たしていない」で締め括っている。その言外に意味するところは、「この件にはまだ裏があるはずだ。安倍政権はその裏をしっかり説明しなくてはならない」であろう。しかし、裏がないなら、安倍政権は説明の仕様がないではないか。これは明らかに言い過ぎであり、安倍政権を貶める印象操作だ。

2年ほど前、朝日新聞は連日、森友問題をトップに据えて、「安倍は怪しいぞ!」というキャンペーンを張ったが、なにも出てこなかった。朝日は、その「なにも出なかった」ことと倒閣に失敗したことがよほど悔しかったのだろう。この一面トップの扱いと補足記事には、その悔しさが滲みでている。朝日の往生際の悪いことには呆れるばかりだ(笑い)。

籠池親子の手記を読んだ後にこの1年前の投稿を読み直して、当時、朝日新聞が異常なまでに「森友」を追及し、それが不発に終わったことへの未練を今更ながら感じ取った。その「未練」は今なお続いているのではないかと想像し、ここに旧投稿を再録する次第である。