頑固爺の言いたい放題

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「政権の窮地と受け止めよ」

2020-06-21 10:39:38 | メモ帳

6月19日の産経新聞の社説のタイトルは「政権の窮地と受け止めよ」だった。もちろん、河井克行、案里夫妻にかかわる買収事件の話である。

その社説は、「政権の緩みは深刻である」とし、「安倍晋三政権はガタガタである。これを立て直すには、首相自ら、血を流す覚悟で全力で対処しなければならない」と結んでいる。通常、安倍政権に好意的な産経新聞といえども、今回の大型買収事件ではさすがに安倍政権を批判せざるをえない、ということだろう。

首相は6月18日の記者会見において、「わが党所属だった現職国会議員が逮捕され、大変遺憾だ。かつて法相に任命した者として、責任を痛感し、深くお詫びする」と述べた。任命責任もさることながら、爺はこの事件の核心は自民党が1億5千万円を河井陣営に送金したことだと考える。もう一人の自民党からの立候補者であった溝手顕正陣営に送金した額の10倍だというから、ただごとではない。

その1億5千万円の送金を指示したのは二階幹事長であり、二階氏は「党内の基準と手続きを踏んで支給した」と言うのみで、その使途については答えていない。安倍首相も自民党総裁の立場から、多額の選挙資金供与について知っていたはずである。

河井夫陣営は多額の選挙資金をもらって、“バラマキをやれ”という暗示と受け止めたのではないか。関係者全員が狂っていたとしか思えない。爺は産経新聞に同感である。

ところで、なぜ河井陣営は現ナマで票を集められると思ったのか。その理由は、特定の組織(宗教は団体や労働組合など)に属していない限り、有権者は頼まれたら義理で依頼に応えるという風土があるからではないだろうか。こういう大事件の報道に接し、有権者が選挙とはどうことなのか、改めて考える機会になることを願う。