結局床の間には入江波光の「かにときす」を飾らせていただきました。
久しぶりに開くお軸。
人気は常にNo.1ながら、なかなか納品には至らない作品です。
それでも、私達はこの作品を開くたびにニンマリ。大満足なのですね。
波光の作品には、吉田善彦!いやそれよりもパンチがないのです。
見方によっては波光の線や色は、スーっと水に溶けてなくなってしまいそうに感じるかもしれません。
けれど、よくよく味わってみると、そこには揺るぎない「正義感」という一筋の光が通り
まるでお能を観劇するような、幽玄で、慈悲深い気分を観る者に与えてくれます。
美術館さんにお納めした以外に入江波光作品をお客様にお納めしたことがないのではないか?と
ふと気づきました。
えらいこっちゃ!
午後から少しづつ晴れてきて、ご近所のお客様がいらしてくださっています。
今週はこのようにお天気も不安定なようですが、細々と展覧会を続けさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
入江波光 軸 かにときす 紙本 共箱 35×44㎝