つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

駒井哲郎 銅版画 

2020年07月21日 | 駒井哲郎


駒井作品を入手致しました。

中央に膨らみがあるかのように感じられる不思議な画面です。
銅版画であるのに、細やかな温かみと優しさを感じられる作品。

駒井はクレーやルドンに強い影響を受けたと聞きます。



駒井哲郎 銅版画  1969年 「ある風景」 15×9.5㎝

お伽話の世界に出てくるような小さな、かわいい版画です。



駒井哲郎

1920年東京生まれ。
1935年西田武雄に銅版画を学び始める。
1942年東京美術学校卒業。
1950年春陽会賞、翌年第1回サンパウロ・ビエンナ-レで受賞。木版の棟方志功とともにいち早く世界の舞台で高い評価を獲得し、戦後の美術界に鮮烈なデビューを飾る。
1953年資生堂画廊で初個展。
1954年渡仏。
1956年南画廊の開廊展、駒井哲郎展。
1972年東京芸術大学教授。銅版画のパイオニアとして大きな足跡を残す。
1976年永逝(享年56)。

銅版画の詩人と謳われた駒井先生は15歳の少年時代から56歳で亡くなるまで銅版画一筋の生涯でした。名作『束の間の幻影』はじめ、心にしみるエッチング作品を多数残し、長谷川潔、池田満寿夫とともに銅版画の魅力を人々に知らしめた功績は大きなものがあります。



束の間の幻影
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