今日は四ッ谷、紀尾井ホールに 川畠成道ヴァイオリンコンサートを聴きに行きました。 彼を小さい時から知るという親戚のTさんと一緒でした。 彼のお父さんは芸大出身の ヴァイオリニストだったそうですが、 音楽家で身を立てることの大変さを 身にしみていたので、彼が小さい時には ヴァイオリンを教えていなかったそうです。 ところが、彼が8歳の時、 アメリカのディズニーランドに遊びに行って、 風邪をひいてしまって、薬を飲んだら、薬の副作用で、 皮膚粘膜眼症候群という病気に罹り、 一命は取り留めたものの 視覚障害を負ってしまったそうです。 そのことをきっかけに、10歳になって、 彼が身を立てるにはヴァイオリンしかないと 考えた両親は夢中になって彼を指導した。 、 |
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普通の音楽家よりずっと遅いスタートではあったけれど、 彼は努力と才能でメキメキと腕を上げ、桐朋学園高校、桐朋学園大学で学び、 さらに英国王立音楽院の大学院に進学。 そして1997年、音楽院を首席で卒業。 英国王立音楽院の様々な賞を受賞後、帰国して小林研一郎指揮による日本フィルとの共演でデビュー。 その後はソロ活動で聴衆を魅了し続けているそうです。 やはり聞きしにまさる、素晴らしい演奏でした。 その透き通った音色にうっとりしました。 Tさんが紀尾井ホールは大きさといい、音響といい、 彼の演奏にはピッタリなのよと言って、推賞してくれただけあって こぢんまりした木のぬくもりが感じられるホールに美しいヴァイオリンとピアノが響き渡りました。 アンコールで弾いてくれたドビュッシーの「月の光」、 まだ、耳の奥に響いている感じです。 ピアノの小川典子さん、美しい方です。 最近は「天は二物を与えず」っていう諺はウソだと思わせる様な人が多すぎます。 スポーツ、芸術、それだけでなくすべての子育てで、こどもの才能を引き出して 伸ばしていくには、家族の協力が必ず必要。 小さい時に親が口や手を出すことは、子どもの自主性を損なうと言われすぎ、 今は、子どもは何も分からないうちから、自分の道を決めさせられていることが多い気がする。 勿論、親の押しつけはよくないが、十分に実力をつけ、判断力をつけ、 自分の道を決めるように親が協力してあげることはかえっていいことだと私は思っている。 成道さんは、一昨年ご結婚なさったとか。 親御さんは、立派に音楽家として育った我が子をどんなにか喜んでいらっしゃることでしょう。 そう言えば、先日、ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで 優勝した辻井伸幸さんと重なり合いますね。 |