2020年1月から3月中旬
この写真は、熊本農大のトラクター演習コース(公認コース)をドローンで撮影したモノです。
農大研修部は、『農作業安全講座』と称して学生や社会人の大型特殊免許(農耕用限定)と牽引免許(農耕用限定)の講座を行い、免許センターから試験官を招いての免許取得試験を行っています。
講座演習では、運転者がちゃんと確認や一時停止等をやっているのかを目で確認するために、4~5人の先生が自転車に乗って追いかけるやり方をとっています。
でも夏は暑いし、冬は寒い。
せめてもの労働軽減策として電動アシスト自転車も導入しました。
しかし、それでも暑さ寒さは変わりません。
そこで平成26年、監視塔を建て、その2階部分から双眼鏡で確認し、重点要所には監視カメラを設置し、監視塔モニターに映し出し、リアルタイムの指示を無線で各トラクターのスピーカーに伝える改善をしました。
写真中央の小さな建物が、監視塔です。
平成25~6年、県外の農大で監視塔を持つ施設の視察に行きました。
エクセルで完成イメージの図面と仕様書を作り予算要求です。
入札した業者が専門的な設計をして、この監視塔が完成しました。
あれから5~6年。
今回の取り組みは、『電源確保地中埋設』です。
重点要所の3台の監視カメラの電源は、機械担当のK先生らにより、講座開催の開始前の度に12ボルトの車のバッテリーと、監視カメラを農舎から運び出し設置し、終わったら片づけるを繰り返していました。
改善のポイント
①電源を電柱または、農舎のコンセントから引いて、3カ所の監視カメラに繋ぐ。
②監視カメラは全天候型のケースに入っていることから、野外に常設とする。
この2つで、カメラとバッテリー設置の苦労を解放することです。
①の電柱設置の配線は、業者見積もりで40万円以上かかると分かり、そんな予算も計画していないことから計画変更し『農舎と監視塔のコンセントから引いて、アスファルトと芝生を掘り割り、3カ所の監視カメラに繋ぐ。』
を実行することにしました。
機械担当のK先生と打ち合わせを行い、必要な配線にかかる電線やコンセント等の器具類や、砂利、コンクリート等の資材類を買い求めました。
難工事のアスファルトの掘り割りは、たまたま水道工事で来ていた業者さんに頼んだら、ディスクグラインダーを使ってご厚意で切ってくれました。
とたんに、作業は進みました。
コルゲート管を溝に配し、それに屋内配線用の電気コードを通しました。
が、何十メートルとなると管内部の摩擦でなかかな貫通せず、苦労しました。
芝はスコップで切り目を入れて、埋め戻しを考えて、綺麗にどけておきます。
トレンチャー(溝掘り機)で15cm位の溝を掘ります。
問題は、電源コード+コルゲート管を通すための、コンクリート縁石の穴開けです。
削岩機やドリルを使い、交代交代でやり遂げました。
これらの機械は腕や腰にスゴク来ました。
特にドリルでは刃がコンクリートでロックすると、反動で本体が回転するので、手首を捻挫しそうになりました。
なんとか全部の縁石の穿孔が、無事に終わりました。
K先生が次々と配線し、コンセントを取り付けて行きます。
今回新たに設置した野外コンセントは、いろいろと利用価値があります。
一番遠い向こうのカメラまで20メートル以上も電源コードをコルゲート管の中を通すのには、フ~ッとなり、交代交代で通しました。
配線が出来た所から、芝を戻し埋めていきます。
芝はこの夏にでも境目無く元に戻るでしょう。
さて問題は、単管パイプの支柱に固定し常設カメラにしたのですが、向きが正しい所を写しているかの確認が必要です。
監視カメラ(画像データ送信機)のスイッチを入れ、監視塔に入り、モニターのスイッチオン。
モニターには綺麗に写りました。
写す場所は、停止線等のトラクター前輪の足下です。
窓を開けての、オメイテの『もう少し下向き・・・・ハイ、良し!』のやりとりで、3カ所の調整を行いました。
それから数日後、K先生らでアスファルトの溝埋めのコンクリート塗り込みが行われ、全ての作業が完了しました。
以前関わった施設に、またこうして関われるのは良いことか・・・・?
ITとかAIとかの時代に、電源を引くだけのアナログ作業でしたが、不便・苦労がそこにあるなら、やはり改善・改良に知恵を出し、その作業に汗を流すべきでしょう。
資材等の購入にかかった経費は、わずか5万円程度で済みました。
(なんと経費削減に貢献したことでしょう!)
3月16日(月)
さて未解決は、堀割ったアスファルトのハギレ処分をどうするかでした。
コンクリート屑もアスファルトも産廃になり、有料対象だけどお金は無い。
ヘタに捨てると罰せられます。
教育機関がそんな事は出来ません。
私には利用先のアイデアがありました。
移動したばかりの作物倉庫の前の踏み込み部分が、雨が降るとベタベタになることでした。
『このままでは、研修生が倉庫内を汚してしまう。ここに石畳的にこれを敷き詰めよう。』でした。
ただこの作業は一人作業になりました。
先ず、手箕(テミ)で土を運び、デコボコうねった地面を水平に均しました。
長いの短いの、幅もいろいろあるのを、出来るだけ綺麗に成るよう試行錯誤でパズルみたいに組み合わせ、敷き込みました。
隣の雨水タンクの打ち水床も、穴が穿(うが)たれるはずです。
ここも石畳にしました。
最後に土を被せて、水を打ち、隙間に土を流し入れ目止めをしました。
オランダ坂の石畳 とはほど遠いですが、統一規格の煉瓦でもないしこんなもんでしょう!
毎年の40人くらいの研修生も、こんな感じで、さまざまなタイプです。
一枚岩・・までは期待しませんが、一致団結して『夢の実現!』を目指してもらいたいと思いながら組みました。
~お願いイイネなら、『熊本県人気ブログランキング』をクリックして、投票して下さい。