IIB 指および手首
IIB-1)4本の手指屈筋群
両手を顔の前にして、左手の4本指を右手の手のひらに当てます(写真IIB-1)。肘を適当に曲げた状態(写真IIB-2)から、右手は、できるだけそのままの状態を保ち、左手の動きに対して抵抗するようにして、左手を急に前方に突き出します(写真IIB-3)。結果的に左手の手首が前方に突き出るようになります。
(写真IIB-1)
(写真IIB-2)
(写真IIB-3)
この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手4本指についても、同じ要領で行います。
(注意)この弾性ストレッチング動作で注意すべき点は、4本指すべてに偏りなく、一様にストレッチングが掛かるようにすること、および左手の突き出す力と右手で抵抗する力を加減して、4本の指に対して“弱からず、強からず”の弾性ストレッチングとなるようにすることです。
IIB-2)親指の屈筋群
両手を顔の前にして、左手の親指を右手の手のひらに当てます(写真IIB-4)。肘を適当に曲げた状態(写真IIB-5)から、右手は、できるだけそのままの状態を保ち、左手の動きに対して抵抗するようにして、左手を急に前方に突き出します(写真IIB-6)。結果的に左手の他の4本指が前方に突き出るようになります。
(写真IIB-4)
(写真IIB-5)
(写真IIB-6)
この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手親指についても、同じ要領で行います。
(注意)この弾性ストレッチング動作で注意すべき点は、左手の突き出す力と右手で抵抗する力を加減して、親指に対して“弱からず、強からず”の弾性ストレッチングとなるようにすることです。
IIB-3)手首の屈筋・伸筋群
屈筋群
両手を顔の前にして、左手の手のひらを前方に向け、その甲側を右手で掴み、左肘および左手首を曲げた状態にします(写真IIB-7)。この状態から、左手の力は抜き、右手で左手を急に前方に突き出し、左手の手首を反らす(伸展位となる)ようにします(写真IIB-8)。
(写真IIB-7)
(写真IIB-8)
この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手首についても、同じ要領で行います。
(注意)この弾性ストレッチング動作で注意すべき点は、右手で左手を急に前方に突き出す強さは、手首への衝撃が“弱からず、強からず”となるよう注意して行います。
伸筋群
両手を顔の前にして、左手の手のひらを手前に向け、その手のひら側を右手で掴み、左肘を曲げ、左手首を反らした状態にします。この状態から、左手の力は抜き、右手で左手を急に前方に突き出し、左手の手首を曲げる(屈曲位となる)ようにします。
この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手の伸筋群についても同じ要領で行います。
(注意)注意する点は、屈筋群の場合と同様です。
[解説]
手、特に手指は、握る、掴む、物を取る、PCのキーボードを叩く、スマフォの画面を操作する、等々、あらゆる日常活動において重要な働きをしております。また休息時にあっても5本の指は常に屈曲した状態にあります。つまり常に屈曲した、偏った状態に置かれていることを意味しております。この状態が長期に及ぶと、手指が屈曲位で固まってしまい、手を開いたとき、手指が十分に伸びきれず、曲がった状態になってしまう可能性があります。
またある種のスポーツ、例えば、硬式テニスやゴルフなどでは、手首の伸筋群が酷使されていると考えられます。
このような状況にも関わらず、手指や手首の日常のケアについては関心が低いようで、世に知られている健康に関わる体操で手指や手首に関する項目を扱った例にはお目に掛かっておりません。意外なことです。
これらの日常的なケア不足の結果として、手指がよく伸びない、あるいはテニス肘に見られるように手首の伸筋群に傷害を起こすなど、好ましくない事象が起こる可能性があります。
本アローン操体法では、手指・手首それぞれの部分の屈曲・伸筋群に偏りなく調整することを目指して、重要な体操の一項目として組み入れてあります。すなわち、第一部では、静的ストレッチングにより手指・手首の屈筋・伸筋群ともに柔軟性を増すよう心がけ、またこの第二部では、弾性ストレッチングにより筋肉の瞬発性を高めることを目しております。
かねて運動に親しんでいない人も、またスポーツを楽しんでいる人も、これら手指・手首のケアに心がけて、傷害を未然に防ぎ、各自お好みの運動をより楽しいものにしてほしいと願っている次第です。
IIB-1)4本の手指屈筋群
両手を顔の前にして、左手の4本指を右手の手のひらに当てます(写真IIB-1)。肘を適当に曲げた状態(写真IIB-2)から、右手は、できるだけそのままの状態を保ち、左手の動きに対して抵抗するようにして、左手を急に前方に突き出します(写真IIB-3)。結果的に左手の手首が前方に突き出るようになります。



この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手4本指についても、同じ要領で行います。
(注意)この弾性ストレッチング動作で注意すべき点は、4本指すべてに偏りなく、一様にストレッチングが掛かるようにすること、および左手の突き出す力と右手で抵抗する力を加減して、4本の指に対して“弱からず、強からず”の弾性ストレッチングとなるようにすることです。
IIB-2)親指の屈筋群
両手を顔の前にして、左手の親指を右手の手のひらに当てます(写真IIB-4)。肘を適当に曲げた状態(写真IIB-5)から、右手は、できるだけそのままの状態を保ち、左手の動きに対して抵抗するようにして、左手を急に前方に突き出します(写真IIB-6)。結果的に左手の他の4本指が前方に突き出るようになります。



この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手親指についても、同じ要領で行います。
(注意)この弾性ストレッチング動作で注意すべき点は、左手の突き出す力と右手で抵抗する力を加減して、親指に対して“弱からず、強からず”の弾性ストレッチングとなるようにすることです。
IIB-3)手首の屈筋・伸筋群
屈筋群
両手を顔の前にして、左手の手のひらを前方に向け、その甲側を右手で掴み、左肘および左手首を曲げた状態にします(写真IIB-7)。この状態から、左手の力は抜き、右手で左手を急に前方に突き出し、左手の手首を反らす(伸展位となる)ようにします(写真IIB-8)。


この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手首についても、同じ要領で行います。
(注意)この弾性ストレッチング動作で注意すべき点は、右手で左手を急に前方に突き出す強さは、手首への衝撃が“弱からず、強からず”となるよう注意して行います。
伸筋群
両手を顔の前にして、左手の手のひらを手前に向け、その手のひら側を右手で掴み、左肘を曲げ、左手首を反らした状態にします。この状態から、左手の力は抜き、右手で左手を急に前方に突き出し、左手の手首を曲げる(屈曲位となる)ようにします。
この動作を8回(8点呼)繰り返します。
右手の伸筋群についても同じ要領で行います。
(注意)注意する点は、屈筋群の場合と同様です。
[解説]
手、特に手指は、握る、掴む、物を取る、PCのキーボードを叩く、スマフォの画面を操作する、等々、あらゆる日常活動において重要な働きをしております。また休息時にあっても5本の指は常に屈曲した状態にあります。つまり常に屈曲した、偏った状態に置かれていることを意味しております。この状態が長期に及ぶと、手指が屈曲位で固まってしまい、手を開いたとき、手指が十分に伸びきれず、曲がった状態になってしまう可能性があります。
またある種のスポーツ、例えば、硬式テニスやゴルフなどでは、手首の伸筋群が酷使されていると考えられます。
このような状況にも関わらず、手指や手首の日常のケアについては関心が低いようで、世に知られている健康に関わる体操で手指や手首に関する項目を扱った例にはお目に掛かっておりません。意外なことです。
これらの日常的なケア不足の結果として、手指がよく伸びない、あるいはテニス肘に見られるように手首の伸筋群に傷害を起こすなど、好ましくない事象が起こる可能性があります。
本アローン操体法では、手指・手首それぞれの部分の屈曲・伸筋群に偏りなく調整することを目指して、重要な体操の一項目として組み入れてあります。すなわち、第一部では、静的ストレッチングにより手指・手首の屈筋・伸筋群ともに柔軟性を増すよう心がけ、またこの第二部では、弾性ストレッチングにより筋肉の瞬発性を高めることを目しております。
かねて運動に親しんでいない人も、またスポーツを楽しんでいる人も、これら手指・手首のケアに心がけて、傷害を未然に防ぎ、各自お好みの運動をより楽しいものにしてほしいと願っている次第です。