この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

人体・病理ミュージアムに行ってきました。

2015-11-01 14:11:52 | アート、美術館・博物館、ギャラリー
 10/31はハロウィンってことで(←関係ない、、、というかただの偶然)九州大学病院にある人体・病理ミュージアムに行ってきました。

 手塚治虫の作品に『ブラックジャック』という医療の世界を舞台にした漫画があるじゃないですか(あるじゃないですか、という言い方も何ですが)。
 今でこそヒューマンストーリーとして一般的に評価されている『ブラックジャック』ですが、連載当初少年チャンピオン編集部からそういう認識はされていませんでした。
 ではどういう漫画だと思われていたかというと、『エコエコアザラク』や『恐怖新聞』などと同じような恐怖漫画だと扱われていたのです。
 えらく的外れな認識だなと思う一方で、そういうふうに扱われても仕方ないかな、とも思います。
 手術シーンで描かれる臓器等の描写は子ども心に恐怖を覚えるほどインパクトがありましたからね。

 その『ブラックジャック』にピノコというキャラクターがいるのですが、彼女は畸形嚢腫であり、バラバラだった手足をブラックジャックが組み立てた、という設定です。
 自分は人体・病理ミュージアムでリアル畸形嚢腫を観ました。
 リアルという言葉には意味が二種類あり、限りなく本物に近い(でも偽物)という意味もありますが、この場合のリアルというのはズバリ本物という意味です。
 本物の人体の畸形嚢腫のホルマリン漬けが展示されていました。
 う~~~ん、『ブラックジャック』のインパクトの比じゃないね。笑。

 自分は普段展示会や美術館に行って、展示物の撮影禁止だと、写真ぐらいケチケチせずに自由に撮らせろよ!と思うことが多いのですが、この人体・病理ミュージアムは撮影禁止だと言わても充分納得出来ました。
 インパクトのある写真だけ公開しても、それに関する専門的な説明がなければ、インパクト性だけが先行して、なぜそういった人体標本が存在するのか、存在意義すら希薄になりかねないですからね。

 なので、人体・病理ミュージアムが一年に一回しか公開されないことにも(実際行ってみて)納得しました。
 ミュージアムではいくつかの標本に対して、病理学の専門の教授が丁寧に、時にユーモアを交えて、学術的な説明をしてくださったのです。
 こりゃ一年に一度しか公開できないわけだよ。

 というわけでこの記事には写真はありません。展示物に対する具体的な説明もありません。
 ただ、年一回の人体・病理ミュージアムの一般公開は一度行ってみた方がいいですよ、とだけ書きます。
 本当に下手なホラー映画がぶっ飛ぶぐらいのインパクトがありましたから。
 まぁある程度グロテスクなものに耐性がないと厳しいものがあるかもしれませんが。
コメント (4)
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