この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

果たして韓国戦での投手交代は采配ミスだったのか?

2015-11-20 21:28:14 | スポーツ
 先日の白鵬の猫だましに続いて、またスポーツネタです。そんなにスポーツが好きってわけではないんだけどね。

 昨日の世界野球プレミア12の準決勝で日本は韓国に三対四で敗れました。
 この試合での小久保監督の采配がネットでは疑問視、いえ、非難を浴びています。
 自分もその試合は(ながら見で)見ていましたが、そんなに違和感は覚えなかったですけどね。

 7回まで好投を続けていた大谷を代えたことが問題とされているようです。球数がわずか85球だった大谷を代える必要があったのか、ってことですね。
 自分は続投させてもよかったけれど、投手交代をさせたことが必ずしも間違っていたとは思いません。
 まず球数ですが、わずか85球といっても、球速140キロ台の投手と160キロ越えの投手とでは肩にかかる負担は違います。球数が85球だったから投手交代のタイミングではなかった、とは必ずしも言い切れないと思います。
 そして実際大谷は7回にヒットを打たれています。ヒットを打たれたことで小久保監督が、大谷の力が落ちてきているのだな、と判断したとしてもそれが間違いだったとは誰にも言いきれないはずです。
 大谷が7回にヒットを打たれなければ、さすがに小久保監督も大谷を代えることはなかったでしょうね。

 小久保監督は8回、9回を則本で乗り切るつもりだった、と言っています。
 この投手起用策も判断ミスだとネットでは叩かれています。
 自分はそうかな?って思いますけどね。叩かれるほどの判断ミスだとは思えない。
 実際則本は8回を3人で抑えています。小久保監督の目論見通りです。9回こそ連打を浴び、点を取られましたが、則本が(そして小久保監督の目論見が)本当に崩れたのは、明らかにストライクと思しきボールをデッドボールと判定された、あの瞬間ですよね。
 自分の目から見て、あのデッドボールは誤審でしかないし、日本チームにとっては不運だったとしか言いようがないです。
 逆にあのボールをストライクと判定されていたら、つまり三振を取れていたら、則本は小久保監督の期待通り9回を抑えきれていたんじゃないか、自分はそう思いました。
 すべては、“たら・れば”ですが…。

 どちらかというと問題は打撃陣に問題があったように思えます。
 追加点を取るチャンスは何度かありました。1点でも取れていたら、韓国チームの心は折れていたんじゃないですかね。
 逆にいえば追加点を与えなかった韓国チームのピッチャーが見事だったってことなのでしょう。

 元千葉ロッテの里崎は、今大会を通じて守護神が誰だったのかが決まっていなかったことが問題だった、と言います。
 確かに日本チームには守護神と呼べる存在はいませんでした。
 でもどこの世界に守護神不在のままでも構わないと考える代表監督がいるでしょうか。
 小久保監督も決めたかったと思いますよ。でも短期決戦であったために決めきれなかったのでしょう。
 短期決戦であればそういったことは充分あり得ることです。

 ネットでの小久保監督へのバッシングは目に余るものがあります。
 確かに準決勝の韓国戦では負けたものの、それまで無傷の8連勝したにもかかわらず、です(強化試合を含む)。
 連勝中、小久保監督の采配に異を唱えた人が一人でもいたでしょうか?小久保監督の采配は間違っている、小久保監督の采配では優勝など出来ない、そう主張した人がいたでしょうか?
 自分は寡聞にして知りません。
 手のひらを返すとはこのことだと思います。

 小久保監督が監督として選出されたこと自体人選ミスだった、という人がいます。
 ならば問います。
 誰であれば代表チームの監督に相応しかったというのですか?
 原監督ですか?星野監督ですか?それとも野村監督?
 日本球界に強力な指導者がいないことはゆゆしき問題だとは思いますが、その責を小久保監督に負わせるのは明らかな間違いです。

 今一番の問題は、仮に今回の敗戦の責を小久保監督に取らせ、彼を辞任させたとしても、その後を引き継ぐものはいないということです。
 ただ一度の敗戦でこれだけ叩かれるのであれば、誰も代表監督になどなりたくはないでしょう。
 小久保監督を叩いている人はそのことがわかっているんですかね?それとも監督などいなくても構わない、そう考えているのでしょうか?

 今回の件で言えるのは結果だけを見て物事をどうこう言うのは簡単だってことです。
 でもそれはしてはならぬことです。
 誰だってすべての結果を予想して行動することなど出来やしないのですから。


 最後に今回の世界野球プレミア12は、結果こそ残念なものになりましたが、手に汗握る好ゲームが多く、個人的にはとても満足しました。
 小久保監督を始め、選手の皆さん、良い試合を見せてくれてありがとうございました。
 次の試合での武運を祈り、文章を締めさせてもらいます。
コメント (6)
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