マシュー・ヴォーン監督、タロン・エッガート主演、『キングスマン:ゴールデンサークル』、1/6、Tジョイ久留米にて鑑賞。2018年1本目。
記念すべき新年一発目!ということでマシュー・ヴォーン監督の『キングスマン:ゴールデンサークル』を観てきました。
それなりに期するものもあったのですが、ぶっちゃけ期待外れでしたね。
脚本が非常にお粗末でした。
結局スパイ映画において何が大切かというと、魅力的な敵キャラクターを創作できるか否かだと思います。
主人公のキャラクターはそこまで奇をてらう必要はないんですよ。
基本的に強きをくじき、弱きを助ける、本作のエグジーのようなキャラクターで充分合格です。
しかし問題は敵キャラクターです。
その点においてジュリアン・ムーアが演じた本作のポピーは及第点に達しているとはとても言えなかったですね。何をしようとしているのか、何がしたいのかがさっぱりわからない。
ポピーは世界最大の麻薬組織《ゴールデンサークル》の首領で人並み外れた自己顕示欲の持ち主です。
彼女は自分の存在を認めさせるためにウィルスが混入された麻薬を流通させ、中毒者を人質に取り、アメリカ合衆国大統領に麻薬の合法化を迫ります。
この時点で「???」と疑問符がつきます。
仮に彼女の目論見がすべて上手く行ったとしても、麻薬が合法化されることによって人々が彼女の存在を認めるようになるとは思えません。
それにいくら中毒者が麻薬に目がなかったとしても、いつ致死性のウィルスが混入されるかもしれない麻薬にはさすがに手を出さなくなるでしょう。
彼女の計画が上手く行った暁には誰も彼女(の組織)から麻薬を買わなくなるのであれば、最初から計画は破綻していると言わざるをえません。
それから彼女は無意味に冷酷なんですよね。ちょっとしたミスで部下を容赦なく処刑します。
冷酷さはアクション映画の敵キャラクターとして必要不可欠な条件ではありますが、それも度を超えると著しく魅力を損ねることになります。
脚本のお粗末さは何も敵キャラクターに限ったことではなかったですね。
主人公たちが共闘していた《ステイツマン》のエージェント・ウイスキーが物語の途中、ハリーによって射殺されます(正確には額を銃で撃ち抜かれる)。
ハリーはこう言います。この男は裏切っていたと。
主人公のエグジーも、そして観ている我々も「えぇ?」と驚かずにはいられません。当然ハリーがどうやってウイスキーの裏切りを見抜いたか、その理由も明かしてくれるもの思いますよね。
しかし驚くことにその種明かしがないのです。
実際ウイスキーはある理由から主人公たちを裏切ってはいたのですが、それをどうやってハリーが見抜いたかの種明かしは一切なし。
人を殺す理由がただの勘というのはいくら何でもないですよね。
驚くことは最後の最後にもあって、空席になったエージェント・ウイスキーの座を、唐突にスタッフのジンジャーが立候補して収まっちゃうんですよ。
この展開にはマジで目が点になりました。
だって彼女は主人公たちのサポートこそしていましたが、これといって目立つような活躍は一切していなかったので…。
スパイ組織のエージェントって「なりたい」といえばなれるものなんですかね?っていうか、前作での過酷な試験は何だったんだって言いたくなりました。
アクションもそこそこ悪くはなかったですが、どーせCGなんでしょとおもうとそこまで興奮は出来なかったかなぁ。
たぶん本シリーズは第三弾も製作されるでしょう。
第三弾ではもう少しましな脚本ともう少し魅力的な敵キャラクターを期待したいです。
お気に入り度★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
記念すべき新年一発目!ということでマシュー・ヴォーン監督の『キングスマン:ゴールデンサークル』を観てきました。
それなりに期するものもあったのですが、ぶっちゃけ期待外れでしたね。
脚本が非常にお粗末でした。
結局スパイ映画において何が大切かというと、魅力的な敵キャラクターを創作できるか否かだと思います。
主人公のキャラクターはそこまで奇をてらう必要はないんですよ。
基本的に強きをくじき、弱きを助ける、本作のエグジーのようなキャラクターで充分合格です。
しかし問題は敵キャラクターです。
その点においてジュリアン・ムーアが演じた本作のポピーは及第点に達しているとはとても言えなかったですね。何をしようとしているのか、何がしたいのかがさっぱりわからない。
ポピーは世界最大の麻薬組織《ゴールデンサークル》の首領で人並み外れた自己顕示欲の持ち主です。
彼女は自分の存在を認めさせるためにウィルスが混入された麻薬を流通させ、中毒者を人質に取り、アメリカ合衆国大統領に麻薬の合法化を迫ります。
この時点で「???」と疑問符がつきます。
仮に彼女の目論見がすべて上手く行ったとしても、麻薬が合法化されることによって人々が彼女の存在を認めるようになるとは思えません。
それにいくら中毒者が麻薬に目がなかったとしても、いつ致死性のウィルスが混入されるかもしれない麻薬にはさすがに手を出さなくなるでしょう。
彼女の計画が上手く行った暁には誰も彼女(の組織)から麻薬を買わなくなるのであれば、最初から計画は破綻していると言わざるをえません。
それから彼女は無意味に冷酷なんですよね。ちょっとしたミスで部下を容赦なく処刑します。
冷酷さはアクション映画の敵キャラクターとして必要不可欠な条件ではありますが、それも度を超えると著しく魅力を損ねることになります。
脚本のお粗末さは何も敵キャラクターに限ったことではなかったですね。
主人公たちが共闘していた《ステイツマン》のエージェント・ウイスキーが物語の途中、ハリーによって射殺されます(正確には額を銃で撃ち抜かれる)。
ハリーはこう言います。この男は裏切っていたと。
主人公のエグジーも、そして観ている我々も「えぇ?」と驚かずにはいられません。当然ハリーがどうやってウイスキーの裏切りを見抜いたか、その理由も明かしてくれるもの思いますよね。
しかし驚くことにその種明かしがないのです。
実際ウイスキーはある理由から主人公たちを裏切ってはいたのですが、それをどうやってハリーが見抜いたかの種明かしは一切なし。
人を殺す理由がただの勘というのはいくら何でもないですよね。
驚くことは最後の最後にもあって、空席になったエージェント・ウイスキーの座を、唐突にスタッフのジンジャーが立候補して収まっちゃうんですよ。
この展開にはマジで目が点になりました。
だって彼女は主人公たちのサポートこそしていましたが、これといって目立つような活躍は一切していなかったので…。
スパイ組織のエージェントって「なりたい」といえばなれるものなんですかね?っていうか、前作での過酷な試験は何だったんだって言いたくなりました。
アクションもそこそこ悪くはなかったですが、どーせCGなんでしょとおもうとそこまで興奮は出来なかったかなぁ。
たぶん本シリーズは第三弾も製作されるでしょう。
第三弾ではもう少しましな脚本ともう少し魅力的な敵キャラクターを期待したいです。
お気に入り度★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。