そろそろWOWOWを解約しても良い気がしてきた今日この頃です。情報遮断をされる方はご注意を。カマーチョ監督とオサスナの皆さんに敬礼したら、その下からレアル・マドリーvsヘタフェ戦についてです。
09/10 Liga Espanola 1a division Jornada 9
Real Madrid C.F. 2-0 Getafe
マドリーのゴール：ゴンサロ・イグアイン（53、56）
GK：イケル
DF：セルヒオ・ラモス、ペペ、アルビオル（ロハ）、アルベロア
MF：ラス、シャビ・アロンソ、マルセロ、カカ（ファン・デル・ファールト）
FW：イグアイン（ラウル）、ベンゼマ（ガゴ）
メモしないで見てたので、あまり細かく順を追った経過は書けませんが、だいたいの感想を。
MARCA一面は正解で、アルベロアが左ラテラルで先発し、マルセロは中盤へ。前線はイグアインとベンゼマ。
前半途中まで、そんなに悪くはなかったと思いますが、前線が合わない。ヘタフェのプレスがきつくなく、中盤ではよくボールが回せていました。ラスもシャビ・アロンソも攻撃に力を割くことができていたし、カカも休養したのが良かったのか、ドリブルでボールを運べキープできている。でもそこから最後のところで、呼吸が合わないというか意思が合わないというか、なかなかフィニッシュに持っていけない。オフサイドも多くて、別にオフサイド自体は飛び出し狙ってるうえでは仕方ないとも思うけど、何度か続くと、ああ後ろとのタイミングがあってないんだな、と思ってしまう。
懸案の左ラテラルには、今シーズン初めてだと思いますが、アルベロアが入りました。少しぎこちない感じもしましたが、良い感じだったと思います。前半30分くらいまでは。
この試合で一番イライラさせられたのがレフェリングでした。笛を吹きすぎるのも良くないんだろうけど、このレフェリーは吹かなさ過ぎる、と思った。接触プレイがあって、削られた方も削った方も「ファウルだ」と動きを止める……けどファウルではない、という感じのシーンがいくつかありました。カカなんて、いくら転がされようと（自分で転ぼうと）ファウルとってもらえなかったし。
そして、前半27分のアルビオルの退場。ボールを受けようとしながらエリアに突進していくソルダードをエリア手前で止めたアルビオル。確かにユニフォームに手はかけ、ソルダードも派手に転んで見せたけど…それまでの基準からいって、あれが一発ロハ？ 前半もまだ30分、それまでアルビオルがカードに値するファウルをしていたわけでもなく、試合の流れからいっても不満の残るジャッジでした。
アルビオルがいなくなったセントラル左にはセルヒオ・ラモス、アルベロアが右ラテラルに回り、左ラテラルにはマルセロが下がる。マドリーは前半30分も持たずに、10人になってしまったのでした。
で、おかげさまでというかなんというか、これでマドリーの皆さんが奮起したわけです。アルビオルが退場になった直後は、ファウルを受けたマルセロが「これだって赤だろうが！」ってな感じでレフェリーにキレてかかりアマリージャ、その後何かクレームをつけたらしいシャビ・アロンソも立て続けにアマリージャ。ただ幸いなことに、レフェリングに対する怒りが、そのままキレ続けて試合を壊してしまうのではなく、激しく真摯にプレイすることに集中していった、モチベーションを挙げることにつながった、ように思います。いつもそうしてほしいんですけどね、ほんとに。
もうひとつ、この微妙なジャッジが（結果的に）良かったのは、それまで「お前らこの間はみっともない試合しやがって」みたいな雰囲気だったベルナベウの観客が、レフェリーとヘタフェにブーイングすることに夢中になり、マドリーの味方になったこと。
また、前半終了のホイッスルが鳴った時には、ベンチスタートのラウルとルートが、選手たちを出迎えに出ていたのに気づきました。普段ラウルは（試合に出ている時ですが）HTになると一目散にロッカールームに下がるので、ちょっと意外な感じがした。マルセロあたりに声をかけていたのを見ると、落ち着かせようとか気遣いしているようでした。
数的不利であるため、どうしても前線が攻撃する時の枚数は少ないわけですが、その分カウンターになることが多かった。ペペから前線へと配球されるシーンもけっこうあったように思います。ベンゼマがGK真正面にシュートしてしまったりとか、前半は0-0でしたが、得点が入りそうな気配はあった。ラスが攻撃に効いていたのも、意外ながら良かったです。イグアインとベンゼマ＋ラス、の少人数で攻め上がっていたし、ラストパスも良く出していた。エリア内でラス自ら派手にシュートを打ったシーンには（バランス崩れてたけど）、おお！と思いました。先週のディアラ＋シャビ・アロンソでも、ディアラが前にいるシーンが目立っていたように思いますが、それよりもラスは効果的だったし、Xアロンソも下がりすぎている感じはなかった。
後半早い時間に、やや低めの位置のマルセロからイグアインに長いロブ、イグアインがきちっとボールをコントロールして収め、落ち着いて左脚でゴール！ 待望の先制点です。先週のヒホン戦も、ミッドウィークの国王杯も得点なしだったので、これが決まって正直ほっとした。その3分後には、
後方から長いパスをもらったベンゼマが（映像見直しました。何かと勘違いしたみたい）ドリブルでボールを持ち込んだベンゼマ、ヘタフェゴール前で2人のDFをひきつけて右のイグアインにパス、ヘタフェDFが詰めきる前にシュート、2点目！ ベンゼマも仕事をしたし、数的不利で2点先制できたことで、安心感も生まれた感じがします。こういってはなんですが、ヘタフェのセントラル2人もかなり酷かったとは思いますが。
イグアインには、この後もかなり長い距離をドリブルで持ち込んでシュート、という得意のシーンもありましたが、これは惜しいことにポストに当たって逸れてしまい、ハットトリックにはならず。代表に選ばれて以来、なのかどうかタイミングはわかりませんが、イグアインはメンタル面で良くなったなと思います。シュート前に落ち着いている様子がよくわかる。
2点リードしたことで大丈夫と見たのか、この後ベンゼマが下がりガゴが入りました。ピボーテ3人ていうのも初めてじゃないかなあ。ガゴはマルセロのお手伝いをしながら、前線から後ろまでチェック。
イグアインはベルナベウ中から拍手を浴びながら、ラウルと交代。次第に疲れていった感じのカカと代わって入ったのはファン・デル・ファールト。ラフィは今コンディションが良いんだろうと思います。クロージングの時間帯で、でもベタ守りしたらベルナベウの観客が納得しないだろう、という時に、1人でもボールもって駆け上がっていき、攻撃の意思を強く見せながら時間を使える。気持ちも入っているし、いい選手だ。
という感じの試合でした。
30分しか試せませんでしたが、アルベロア左ラテラルは、もう少し続けてみてほしい。攻撃は確かに物足りなさはあるかもしれませんがしないわけではないし、クロスの質は良い。10人になって右に回った後でも、クロスを上げるシーンも確かあったと思いますし、何よりも守備的には安定する。
ペジェグリーニ監督、わりと表情を変えない監督だと思ってましたが、さすがにこの試合では、絶望の表情もするしゴールで大喜びしてるし、ちょっとほほえましかった。
ミッドウィークのCLミラン戦が、この試合と同じようになることもないだろうし、もっとプレスもきつくなるでしょう。出てくる選手の顔ぶれも多少変わるかもしれない。でも、この週末を勝利で締めくくれたのは、本当に良かった。あの、30分からのスピリットをそのまま維持していってほしいです。雰囲気は悪くないはず。
