けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

今度ばかりは

2009-11-08 21:27:00 | football
マドリーは、ポルトガルサッカー協会の説明を求めた
ASより
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マドリーは、クリスチアーノがハンガリー戦でプレイして負傷したことを主張した。また、ポルトガル代表が、クリスチアーノ・ロナウドをボスニア戦に起用した場合には、FIFAに対し告訴を行う

レアル・マドリーは既に、ケイロスが今日(8日)ポルトガル代表にクリスチアーノを召集するであろうことを知っている。ケイロスは、マドリーから届いている提言を無視しており、ボスニアとのプレーオフ2戦にクリスチアーノ・ロナウドを召集するつもりでいる。マドリーは、数分間であっても、ケイロスがクリスチアーノ・ロナウドをピッチに立たせることを恐れている。したがってレアル・マドリーは、ポルトガルサッカー協会に対して、時期を遡った10月10日のハンガリー戦でクリスチアーノ・ロナウドを起用したことに対するレポートを求めている。
マドリーは、クリスチアーノが問題となっているその試合で負傷したことを理解しており、もしボスニア戦で同様のことが生じた際には、FIFAに対し告訴を行う予定でいる。
一方で、クリスチアーノ・ロナウドは、昨日からバルデベバスにおいて、リハビリ過程の一環として、ランニングを再開している。
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今回に限っては、重要な試合が控えてるから、疲労が心配だから行かせたくないとか、そういうクラブの我侭ではありません。クリスチアーノ・ロナウドは負傷しているんです。それ以上でもそれ以下でもない。
ケイロスがいったい何を考えているのか、本当に負傷で1ヶ月以上離脱している選手を数分間ピッチに立たせたらたちどころにポルトガルが勝ち抜けるとでも思っているのか、それともフロレンティーノ・ペレスに意趣返しでもしてやろうと思っているのか、本心は知りませんが。プレーオフを勝ち抜けるためにクリスチアーノ・ロナウドを使って、その後半年離脱しようが1年間離脱しようが、取り返しの付かない重傷に転じようが知ったこっちゃない、というつもりなら、どうぞ。


ホルヘ・バルダーノのコメント
11月7日の夜付け、MARCAから
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「クリスチアーノ・ロナウドの件は、医学的な問題だ。彼は、我々が複数の異なる医師たちと共に解決に当たっている、重大な負傷に苦しんでいる。」
「クリスチアーノ・ロナウドがもうプレイできるのであれば、今夜(アトレチコ戦)彼は召集されていただろう。我々の手元に彼がいないのは、彼が気まぐれだからではない。我々は、彼の状態が悪化するのを望んでいないのだ。我々は2週間待ち、すぐにファン・ダイク医師の診察を仰ぐことになるだろう。」
「クリスチアーノの状態では出場は無理だ。ポルトガル代表の医師たちに対しては、クラブのドアは開かれている。だから彼らはやって来て、クリスチアーノの状態を確認できる。いずれにしてもこの月曜日に、我々は彼に関するあらゆる情報を、ポルトガルに送るつもりだ。クリスチアーノには、静穏が必要なのだと私は思う。なぜなら、あらゆる物事の中で、我々が彼を不安に陥れてしまっているからだ。」
「ポルトガル代表を擁護することによって彼が再び負傷したこと、ゆえに彼は、ほとんど危険がない、という状態には程遠い状態なのだといういことを、思い出す必要がある。おそらく、行き過ぎた義務が、我々をこのような状況に陥らせているのだ。過ちを繰り返すことが、さらに多くの非常に深刻なものとなることだろう。」
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モチベーション
なんとなく流れで、クリスチアーノ・ロナウドのインタビュー、A Bola紙より。ポルトガル語だといつもと勝手がちがいますんで、いつも以上に「なんとなく」な感じで。
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Q:レアル・マドリー、スペイン、スペイン人、プレッシャー、すべてが変わっても、ロナウドはトップでい続ける。実際、スペインとイングランドとの間の違いはありますか?
C:フットボールはどこでも非常に似通っている。少なくともヨーロッパでは、各国の間でもスタイルが似通っている。スタイルの違いは感じないし、あるいは、少なくとも形になるような違いはない。選手たちは、各国からやって来て散らばっている。既に、どの国からということではなくて、すべてが混ざり合っている。あるリーグから他のリーグへの変化は、選手にとっての心配事にはならないだろう。少なくとも僕にとっては問題ではなかった。レアルではすべてが上手く進んでいった。僕が今負傷していて、何試合か欠場してしまったとしても、僕は良い感触を得ているし、すごくモチベーションを感じている。

Q:マンチェスターではモチベーションが消えてしまいましたか?
C:そんなことはない。マドリーでモチベーションを感じるということが、マンチェスターでのモチベーションがなくなったということを意味するわけじゃない。でも僕は、自分の結果につながる違いを追いかけられることが、モチベーションの要素であるということに惹かれている。それに僕は、違うスタジアムでプレイすること、違うファンのためにプレイすること、違う人たちと知り合いになること、違うチームと対戦していくことに、とてもモチベーションを感じる。僕みたいな、小さいころから学んできたような人間にとって、すべてが刺激になる。でも気をつけて、これは僕がマンチェスターでモチベーションを感じなくなったままプレイしていた、ということを言いたいわけではないんだ。

Q:W杯出場に向けたプレーオフの、ボスニア戦までに回復が間に合うでしょうか?
C:だといいね(これは、代表召集が問題化する前のこと)、検査がまだだけど。ポルトガルは既に悪い時期を通った。今は、僕たちにはこの先に前を見通していくための、2試合がある。僕たちがいないW杯なんて想像したくないよ。そこに僕たちはたどり着く。代表のすべての選手たち、コーチたち、すべてのファンたちが、この目標に向かって一体となっている。僕たちの意思には何の疑いもない。僕たちの力をもって、ただ楽観的にアフリカに行けると信じることだ。欧州予選でもっとうまくやれていたらより楽だったと思うけど、悲しいことにそうできなかった。

Q:2018年または2022年の、ポルトガルとスペインのW杯共催の立候補をどう思いますか?
C:素晴らしい考えだね。お互いに良い関係にあり、いくつかの分野で共同して活動してきたし、情熱を持ってフットボールに生きる、そういう国どうしだ。特に(ポルトガルが)2004年のEURO開催を成功させた後だから、あらゆる面で理にかなっている。残念なことに、僕たちはファイナルで勝利できなかったが、スポーツ面でも、高い要求にこたえる素晴らしい組織を備えていた。
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逃げきり

2009-11-08 11:42:59 | football

Liga Espanola 1a division Jornada 10
Atletico Madrid 2-3 Real Madrid C.F.

アトレチコの得点:フォルランとアグエロ
マドリーの得点:カカ(5)、マルセロ(24)、イグアイン(63)

GK:イケル
DF:セルヒオ・ラモス(タルヘタロハ)、ペペ、ガライ、アルベロア
MF:シャビ・アロンソ、ラス、カカ(ファン・デル・ファールト)、マルセロ
FW:ベンゼマ(ガゴ)、イグアイン(ラウル)

後半の後半、退場者を出して以降の展開は想定外。カカでもマルセロでもイグアインでもあり得ただろう本日のMVPは、神様仏様イケル様、だろうと思います。むしろ攻められてこそ輝く。

ローテーションローテーション言っていたのが嘘のように、一度うまくいった(とはとても言えないと思うんだけど)スタメンを極力崩さない方針らしいペジェグリーニ。サスペンションのアルビオルの場所にガライを入れた以外は、ここ2戦と変わらず。
どうみてもイグアインとベンゼマの2トップというのが良いコンビだとは思えないのですが、少なくともこの試合では、イグアインがサイドに開いたりやや下がり目に動くことが多かったように思います(ベンゼマも左サイドに開いたりはする)。アトレチコは全体にプレスがゆるく、デイフェンス&守備的MFがベタ引き。、マドリーは、サイドも楽にボールを持てていたし、トップ下というかエリアに入る手前の辺りにもスペースがあった。イグアインやカカも楽そうでしたし、ラスもだいぶ自由に動いて攻めに行ったり守りに行ったり、シャビ・アロンソにも余裕があり、おかげで前半は圧倒できた。
早い時間帯の先制点はカカのゴラッソ。ドタバタになったとはいえ、あの位置でボールを持ったカカに誰も飛び込まないで見てるだけだなんて……。続く2点目、エリア内でボールキープしたベンゼマからボールを受けたマルセロ、角度のないところから(また)右足で……パブロ付いてたんだけど。後半に入って3点目、足元でボールをコントロールするペレアにチャレンジしたイグアインが、さっくりボールを奪って体を交わし、またも「落ち着いて」ゴール。最近のイグアインが見せるこの「落ち着き」ってのが、またたまりません。

そこから後がなあ……。セルヒオ・ラモスの退場があとあと苦境に陥る原因になるわけですが、どうも打つ手打つ手がすんなりなっとくできない。まず、退場のほんの少し前の、イグアイン→ラウルの交代。いつも思うのです。先に下げるのはベンゼマでは?と。そして、もっというならカカが先か。後半に入れば動きが落ちてくるし、中盤ならラフィでもグラネロでも、動きの良い選手がいるのに。
この試合と前回のヘタフェ戦と、どちらも守備固め的にガゴが出てきますが、実はこれも疑問。最初は「それもありかなあ」と思って見ていたのですが、どうもガゴが入ってからの方が押し込まれているような気がする。ガゴはよく動き回っているとは思いますが(たまに空回り)、前線の選手の数を減らすのは違う気がする。引きこもって守りきるんじゃなくて、人数少なくてもボールを持つ時間を長くすれば、相手に攻められる機会は減らせる、はず。マドリーが、攻める形をつくれば、アトレチコは守らなければいけないし、そうすればアトレチコは攻撃に移るのに時間がかかる。でも、ベンゼマを下げたせいで、前線にはぽつんとラウル1人。ディフェンスを背負ってラウルが1人でポストをする、しかも回りにサポートなし、ではボールなんてキープできない。ラウル自体も、誰かポストを置いてその周りで動いてこそ生きる選手。
結果論だけど、ラウルではなくルート入れてたらまた違ったのかもしれない。ですが、いずれにしても中盤も最終ラインも一緒にごちゃっと引き下がった状態で30分近く守り耐えるというのは何か違う。マドリーのディフェンスがボールを跳ね返しても、前の方でそのボールを拾ったり収めたりできる選手がいなくて、結局アトレチコに拾われてまた攻めら……という状況が続き、結局耐え切れず2失点してしまった。
失点後、ようやくカカが下がってラフィが入り、これで少し高い位置でボールを持てるか…と思ったけど、結局ラフィも守備の方に吸収されていき、最後は全員で下がって終了。ほら、守れたじゃないかといえばその通りですが。イケル、お疲れ様でした。

そんな感じですっきりとは程遠い展開ではありましたが、ま、これだけ文句書いといてなんですが、デルビー勝利おめでとう、です。この調子で、火曜日は世紀の大逆転劇だよ。


当事者のコメント
セルヒオ・ラモス
「試合はよくコントロールされていた。僕たちは非常に堅実に戦っていた。しかし退場処分が僕たちに害を与えた。アトレチコは1人分のスペースを得てうまいことやったんだ。」