団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

領土問題に解決はない

2012-08-22 13:27:21 | Weblog
 竹島、尖閣諸島といきなり日本周辺にある領土問題が顕在化した。これまでにもいろいろと報道されて、それぞれの言い分も聞き飽きている感もある。
 答えは平行線。領土問題に善も悪もなく、義もない。ただ日本が領土問題に鈍感だったのは、やはり戦争に負けたことが原因だ。太平洋戦争は結局、領土拡張戦争だつた。それをやって負けて、一億総懺悔。領土を言い出すと、左寄りの進歩的文化人が、いつか来た道、と決めつけ、反動呼ばわりされてきたのが、戦後の時代だった。
 保守系の方々はただ成長指向、左寄りはコスモポリタニズム、となって、本気で日本を考える良識ある人々はいなくなってしまった。
 そういう構造がなくなってきたのは、バブル崩壊後であろう。ようやく足元を見直す勢力が頭をもたげ、旧勢力の方々は高齢化もあって舞台から消えていった。戦後50年の時間が必要だったのだ。
 そして、イデオロギーの右や左で物ごとを考えるのではなく、日本から発想することができるようになり、そうした論点で語れる時代になった。
 そこへ韓国と中国、そしてロシアの領土問題が急浮上したが、結論は出ない。どうして領土が欲しいのか。それは海の下に資源が埋まっているから。
 といっても、それを掘り出し有効活用するまでには、膨大な時間もかかるし、技術もいる。
 領土問題は棚上げにし、日本からその資源の活用を、具体的なプランとして提案したらどうだろうか。
 むろん費用と利益は折半という条件だ。そうやって国際的に認知された事業として立ち上げる。それだって本当に活用できるまでに、いろいろと紆余曲折があろう。
 そうして飴でもって、相手の動きを封じていくことができる。たぶん日本の掘削技術は他国をリードしており、日本がやらなければできない事業といえる。
 そうやって、領土問題も同時的にさまざまに交渉を重ねていく。韓国も中国もさほど国内が安定しているわけではない。
 その矛盾がいろいろな形で出てくれば、どこかで折り合う交渉だって見えていこう。そこまでいくのに100年かかることも覚悟しなければならない。それが領土問題の深刻さではないか。
  
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