きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

おはかまいりの途中で

2010-10-23 23:41:14 | 徒然に2010-2013
今年になって、月に一度、犬のおはかまいりに行くことにしている。片道で約20キロあまり。この日は、片道プラス復路の途中までで、合計30キロあまりのJOGになった。
国道だが結構な山の中を走る。路肩はない。道の片方は断崖絶壁である。交通の難所とでもいうか事故も多い。

途中に、うどんやさんの跡がある。中学を卒業した春休み、誰となく食べに行こうと言い出し5キロぐらいの道のりを、ある者はチャリを押してある者は小走りで、坂道をふうふう言いながらたどりついた。路肩に歩道はなく、大型トラックが通るたびに少し怖い思いをした。儂自身はこんな山の中にうどんやがあることにびっくりしていた。うどんやでは、みんな二つ注文し、儂はかまあげとかけうどん。「山かけ」というメニューがあるのを知ったのはこのときだ。コシの強いうまいうどんだった。
地元の工業高校に行く奴、卓球の特待生で県庁所在地にある高校に進学する奴、大阪や横浜に就職する奴、そして地元の高校の普通科に行く儂(ここでいう地元は一番近いという意味でいずれの高校もそれぞれ10キロぐらい離れていた)・・・見事にみんなばらばらだった。そのときはあまり考えなかったが、ばらばらになるから、最後だからみんなで・・・という気持ちは少しはあったのかもしれない。山の方の中学校でのんびりしたところで、生徒数がどんどん減っていて、空き教室だらけの中学校だった。うどんやに一緒に行った奴らは、経済的にみんなそれほど恵まれている訳ではなかった。それぞれ家の事情があった。のんびりしているようで、結構みんなシビアに自分のことは考えていたのだと思う。最近あまり会ってはないが、みんななかなか大変なんだろうなと思う。でも、それぞれがそれぞれの場所で頑張っているんだと思う。
うどんやさんはなくなったわけではなくて、街の方に引っ越して営業している。時々前を通ると結構繁盛している。この山の中にあったときから繁盛している店だったから当然だ。希望的観測だが、うどんやさんの看板はまだ下ろされていないから、ここにも又店を復活させるつもりじゃないのかなと思ったりもする。お客さんが入って繁盛している店を見ると、山の中でもほっとしたりする。