初冬に姉とハイアットリージェンシー箱根に出掛けるのが毎年の楽しみでした。昨年の秋に母が亡くなり、予約はキャンセル。
その代わりの旅行に、父と姉と3人で行って来ました。
・父は足が悪いのでなるべく館内の動きを減らすために小規模な施設
・大浴場には付き添えなくて心配なので、客室に露天風呂があるところ
を基準に選びました。
結果として、こちらを選んでとてもよかったと思います。
日曜日、私の運転で熱海へ向けて出発。
海岸線をスイスイと快適なドライブでした。
ホテルはMOA美術館の近く。それを目標に走ったら、案内のない分岐で間違えましたが、早めに転回して傷は浅くてすみました。
それにしても美術館があんなに不便なことろでお客さんは来るのかしら…
狭い狭い急坂を上り、無事到着。
夜、対向車が来たら脱輪しかねないような道でした。
ホテルは東京タワーと同じくらいの高さに位置
しているとのこと。ずいぶん山を登ったのも納得です。

すっきりしたアロマが香るロビー。

(画像はIKKYUより)
見晴らしも良く、ウェルカムドリンクをいただきながらしばし寛ぎました。
バッハのピアノ曲が静かに流れていました。曜日によっては生演奏もあるそうです。

(画像はIKKYUより)
客室はロビー・レストランとは別棟で、この移動が父には辛かったようです。エレベーターがないワンフロアぶん、階段を使わなければならず、部屋はいちばん大きい遠い角部屋。この移動にかなり体力を奪われたようでした。
その点以外は、広々していて清潔で快適でした。
館内はそこかしこに音楽をモチーフにしたデザインが。

(画像はIKKYUより)
和洋室です。
お座敷だと父が座るのに大変なので、ソファの部屋を選びました。

(画像は公式HPより)
部屋からの眺めと、父がたいそう気に入ったマッサージチェア。


ベッドは3台。

この広さの部屋は、露天風呂ではなく、森の見える源泉かけ流し風呂です。

夜、強風で雨も降っていたので、露天じゃなくてよかったかも。
部屋にはお菓子などが用意されていて、冷蔵庫の飲み物(ビール、ポカリ、コーラなど)もフリーです。

ラウンジにもフリードリンク&フードがあるとのことで、そちらも行ってみました。

セルフサービスです。眺めがいい席でいただきました。
今回、「とにかくノープランでのんびりしよう」という企画の旅でした。
が、しかし。
せっかくだからエステもやろうということになり、10時半に予約しました(営業時間は夜12時まで)。
夕食は6時。所要時間は3時間だそうで、部屋に戻って父を寝かし付けてからエステに行くためには…
などなど考えて、夕食前に大急ぎで大浴場に行くことに。急に忙しくなりました。
部屋数が少ないので大浴場は貸し切り状態。のんびりしたいところでしたが、バスローブ姿でマッサージチェア三昧の父をディナーモードに着替えさせる、ということをあって、そそくさと部屋に戻りました。
レストランに母の遺影を持っていったら、母の分のテーブルセッティングをすぐにしてくれました。
乾杯ドリンク、オードブルのサービスまで。
細やかな心遣いが有り難かったです。

このハム、おいしかった。

品数多く、姉と私のワインも進み楽しい夕食でした。
ピアノの生演奏がありました。
バッハだけではなく、ディズニー音楽など幅広い選曲でした。
父は、天性のものか高齢によるものかわからないボケを連発し、私達はもちろんスタッフの方も笑いをこらえられない。
デザートのあとは、バーに移動して飲み物と小菓子のサービス。
食べ過ぎだ、と自覚しながらやめられません。
満腹で部屋に戻り、父をベッドに誘導し、寝息を確認してから姉とエステへ。
エサレンマッサージ、という初めて体験するマッサージでした。
強くほぐされるわけではなく、少しロミロミっぽい感じ。
タッチが独特なんだそうです。
部屋に戻って、マッサージに使ったアロマオイルの香りに包まれてゆっくり眠りました。
翌朝、いつもは8時前に起きることはない父が4時半起き!
素晴らしいお天気、そしてウグイスの鳴き声。

父が意欲的に、大浴場まで行くと言い朝風呂へ。
温泉を満喫してくれました。
なかなか戻ってこないので姉が探しに行き、少しハラハラしましたが、どうにかなりました。
朝食に向かう途中、にっこり笑った父の歯がないことに気付き、またまた焦りました。
長い廊下を一生懸命歩いてきたのに、引き返したら食事をする体力が残らない。
かと言って、歯無しで食事も無理そう…
私と父は椅子のあるスペースで待機し、姉が部屋に戻って入れ歯を持ってきて、装着して事なきをえました。
思い出すと笑えるけれど、その時は真剣(?)でした。
困難を乗り越え、レストランへ。
朝食はこのようなプレートから始まりました。

写真がボケてる。
この付け合わせの花を父がとても気に入り、お料理はスルーで花のことばかりスタッフに絶賛するのでおかしかった。
サラダの盛り付けがワイルド。
この野菜スープがおいしかったです。

やはりかなり食事に時間がかかり、食べ終わったのがチェックアウトの少し前になってしまいました。
移動のしんどい父をロビーに待たせて、姉と二人で大急ぎで部屋に戻って荷物まとめ。
のんびりするはずだったのに、この忙しさ。
食事はゆったりとしたので、よかったです。
どのスタッフの方も、高齢の父にとても良くしてくれました。それはとてもうれしかった。
旅館と違って浴衣のまま過ごせないのが父には大変だったようです。靴の脱ぎ履きも一仕事なので。
帰りは煌めく海を見ながら一般道をのんびりとドライブ。
茅ヶ崎の姉宅に寄ってひと休みてから実家に帰り、今回の旅は無事終了です。
またいいところを探して3人で出掛けたいです。
さっき、今日温泉に入ったことを父がすっかり忘れていたことがわかり、驚きました。
なんとなーくごまかしていたけれど、姉の家に寄った以前の記憶がもうないのかも…
写真を見せたら思い出すかな。