片岡仁左衛門の歌舞伎「牡丹燈篭」、もう一回映画で見ておきたくて、遠路はるばる、三郷という街まで行ってきました。
舞台は2007年ですから、もう7年も前です。
5月頃に、銀座で上映していましたが、「観よう」と思ったときには、もう終わっていたんですね。
7月にもやると知って、いざ調べてみると、これも期間が過ぎていて、東京近辺でようやく見つけたのが、三郷の映画館です。
郊外のシネコン。
仁左衛門さま、昨年病気をなされて、歌舞伎座を休演したことがありました。
幸い、私は彼が復帰したときに観ることができたのですが、
元気な頃の仁左衛門さまを今一度見ておきたいと、遠路はるばる出かけたわけです。
7年前の彼、若い
1944年生まれですから、現在69歳。当時は62歳。
当時の舞台ではわからなかったのですが、映画はアップもありますから、お顔しっかり拝見することができました。
60代って若いのね
当時の私は前半、「死ぬほど好き、死んでも好き」というお露と新三郎の恋に目が行っていたのですが、今回は二部の伴蔵(仁左衛門)の妻お峰(玉三郎)の悋気、つまり嫉妬、やきもちの表情に目を奪われました。
好きだからこそ憎い、でもやはり惚れている、だから許せない、この気持ちどうしたらいいの、許す? やはり嫌だと、女心の微妙さを、次から次への変わる表情と声音で表すスゴさ
見惚れ、聞き惚れてしまいました。
悋気のために、伴蔵に殺されてしまう女の業~~。仁左衛門の色悪のうまさ。小道具、たとえば傘一つ扱うにも、色ぽさ全開。
こういうところ、きものを着る女性としては見習わなくてはいけませんね
いえ、悋気のほうではなく、小物を扱う振舞いのほうです。
とにかくこの暑さのなか、あっさりといきたかったので、琉球柄の麻きものに、
白の綴れの帯。
帯揚げは薄い緑、帯締めは鴇色と浅葱の二色。
色はバッグだけにして控えめに。
最初は、この模様の色に合わせて翡翠色の帯をもってきましたが、ちと重かった~。
銀座ではないけど、銀座結び
でも、観てよかった
そうそう、新三郎を演じていた片岡愛之助さん、今テレビでやっている「半沢直樹」(TBS)で、国税局の憎まれ役を演っていますね。その怪演ぶり?は、香川照之さんといい勝負です。
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