ある年代以上の方でしたら、
この方のお名前ご存じなのではないかと思います。
NHKの「天下御免」で、武士の娘ながら、
跳んだり跳ねたりの大活躍で、
人気を博した女優さんです。
先日「プレミアム・アーカイブ」で第一話を放送、
ビデオ撮りしておいたのを見ました。
調べてみると、始まったのは1971年だから、
もう40年以上前になるのですね。
このとき20歳くらいだった、中野さんももう60代。
すっかり画面からは姿を消してしまいましたが、
一時は一世を風靡する人気でした。
同世代の村上春樹さんのエッセイだかにも
この方の名前が出ていました。
私が初めて、「きものの女性ってチャーミングだな」と思ったのは、
この方のテレビCM「夏は絹」を見たときです。
上品ななかにもおきゃんなところが垣間見えて、
澄ましているだけではないところに魅かれたんですね。
三味線を習っている女性が間違ってしまい、
「まだまだダメだわ」と師匠にごめんんさい、
する設定のこのCM、髪型やきものは正統派ですが、
モデル的なきものとは違い、
着ている人の個性=上品でおきゃん、が
にじみ出ています。
ストーリーを感じさせます。
彼女のこの「個性」は、前述した宮沢りえさんとは違い、
演技力というより、ご本人の性格からくるものではないかと思われます。
演じること以上に、自分が出てしまうタイプの女優さん?
演じるより、自分の気持ちを大事にするタイプ?
その後結婚なさってからは、
女優業より中国との友好親善に
力を入れるようになられたのも、わかるような気がします。
昨年でしたか、京都に旅行に行ったとき、
清水寺の構内でお見かけしました。
やはり中国の方々を案内しておいででした。
^^40年の月日が経ったのかと感慨ひとしおでした。
冠婚葬祭は舞台、礼儀、礼節とは
一種の演技だとの説もあります。
きものは女性のなかの演技力を
始動させる効果があると思います。
けれど、普通の人にとってずっと演じ続けるのは、
よほどのツワモノでない限り、難しい。
でも、だからこそ、こんな風に本人の「素」が出たとき、
その「素」がチャーミング(優しさとか思いやりとかも含めて)だと、
きもの姿も一段と素敵に見えるのかな?
そんなことを無意識のうちに、
この方のきもの姿でインプットされたような気がします。
まだまだきもの途上人
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