先週のことですが、ようやく映画「華麗なるギャッツビー」を見ました。
着たのは茶色の小千谷縮に麻の帯。
若草色の帯揚げ、紺色のグラデーションの帯締め。
翡翠の帯留。
この映画、若い頃に、ロバート・レッドフォード主演で見ています。
レッドフォードの優等生のイメージが強く、イマイチだったので、敬遠していました。
原作はフィッツジェラルド。
村上春樹氏の「人生で一番大切な小説」という言葉に惹かれて読んだのですが、これも「そうなんですか」とイマイチノリ切れませんでした。
息子をはじめ、周りに面白いという人が多かったので見に行きました。
いや、すごく面白かった
ディカプリオ、私にとっては今までのベスト。
どなたかかが言っていた「DV(ドメスティック・バイオレンス)寸前のギャッツビー」という言葉に深く納得
これはもう、バブル時代の狂らん、凋落、上流階級への憧れ、上昇志向、優越感と劣等感、差別、貧困、金、愛、嫉妬、初恋、青春から中年期、ためらい、夫婦、愛人、手のひら返し、殺人といったアメリカン・ドリーム、そして破滅といった、ドラマツルギーの要素がすべて入っているんですね。
ギャッツビーが憧れる女性には、演技派キャリー・マリガン。
「私を離さないで」で、すごい演技を見せた人です。
最初は、もっと美人のほうがいいんじゃない?と思ったのですが、デイジーは実在の人物というよりギャッツビーの夢の塊だから、繊細な演技のできる人のほうがいいかも。
レッドフォードのときはミア・ファロー。悪女として描かれていましたが、マリガンのデイジーは、迷う女心の陰影がひしひしと伝わってきました。
しかし、息子よ、これはロマンチック・ラブではなく、シビアな格差恋愛のストーリーなのですよ。
帰りに買いものに寄ったビッグカメラで(笑)
こういうミスマッチも楽しい。
後ろ中心線がずれている、背中にシワが寄っている。その上、衿抜きすぎのせいで冷房が襟足から入ってきた
帰りにちょっと甘いもの 再読したいギャッツビー。
この暑さのなか、映画にも熱くなって、熱は上がりっぱなし、音楽にも衣装にも堪能した数時間でした。
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