いつのまにか、夏も終わりに近づきました。
朝の風は涼しくて、冷房しなくてもきものが着れるのではないかと思うくらいですが~~。
今年は絽のきもの、一回も着ていません。
何かの機会をとらえて、あるいは機会を作って着なくちゃ。
今年の夏は小千谷縮をよく(と言っても二回ですが)着ました。
茶色(「小千谷縮&麻帯でグレイト・ギャッツビー」)
グレー(「グレー小千谷三谷文楽其礼成心中」)
汗をいっぱいかいたので、洗いました。
これまでも洗ってはいたものの気づかなかったのですが、茶色のほうの小千谷、洗ったあと滑らかで少し柔らかい。
手触りがとてもよくなっているのです。
購入したときは、麻特有のガサガサ感があって少し着にくいなと感じていました。
で、今回洗ってみて「おや、いい感じ」と思ったのです。
グレーのほうは、広衿、衿裏がついているので洗ったとき、衿の部分に少しシワが寄りましたが、水をかけて伸ばすと元通りに。
こちらも洗う前よりもしなやかに、滑りや光沢が増している気がします。
気がします、というのは、まだ洗った回数、茶色より少ないからです。
「リネンって?」(リネン繊維の基礎知識)によると麻は洗ったあとアイロンをかけると独特の光沢としなやかなハリが出るとあります。
小千谷縮は麻とはいってもシボがあるのと、この暑さのなかアイロン出す気になれませんでした。
いつも素敵なきものと刺繍で楽しませてくださる「絹の糸」のaoitukiさんから「洗ったままの空気をたくさん含んだ小千谷縮は着太りするようで箪笥の肥やしに~~」とのコメントをいただきました。
そうなんです。洗ったあとアイロンをかける気になれない小千谷は、空気を含んでふわふわになります。
それを落ち着かせるため私は、三つ畳みにして、アイロン台などの重いものをしばらく上に乗せておきます。
これを帯を作る本職の方が、作った帯を落ち着かせるためにやる方法の応用です。
少し涼しくなったらまとめてアイロンかけるつもりです。
下がバティックの布で包んだアイロン台です。
上がグレーの小千谷です。わかりやすくするためにずらして撮影しました。
リネン・シーツなど、ヨーロッパでは何十年も使いこんだものをお嫁にいくとき母から娘に渡すと聞いたことがあります。
それをまた何十年も使い込むわけですね。
「~~自分の好みの柔らかさになるまで仕上げるのも楽しみの一つです」(先のリネンの基礎知識)とありますが、なるほど、「洗うことで、自分好みに仕上げていく」というのはいいです。
洗ったばかりなのに、また洗いたくなりました
でも、リネンのシーツや布巾は縮んでもいいけど、小千谷縮、あまり縮むと困ります。
私の小千谷縮は裄66センチ、2・3ミリは縮んだかもしれませんが、ほとんどそのままです。
買ったときの裄は66センチです。
仕立てる前に水洗いしないケースがたまにあるようです。
その場合はもっと縮むかもしれませんが。
小千谷縮って、越後上布にシボをかけたものなんですね。「小千谷縮」
越後上布とは姉妹(あるいは兄弟)なんだ。
浅学で知りませんでした。
でも、これは重要文化財の小千谷縮のお話。
こちらはかなり格下とはいえ、今回洗うと風合いよくなるのは発見でした。
もう一着小千谷縮、買おうかな
応援ありがとうございます。
間違いや疑問などのアドバイスありましたら
よろしくお願いします