先日NHKの日曜美術館をたまたま見ていたら「刺繍絵画」の紹介をしていました。
これは、絵具ではなく刺繍糸で絵画を繍った作品のことです。
先日「紅会の刺繍展」に行ったときに、春信の浮世絵作品を、刺繍で繍った作品を目にして、すごいなあ、と思っていただけに、こういう分野があるんだと知りました。
番組で紹介されてたい作品は、いま、三井美術館で開催されている「超絶技巧!明治の明治工芸の粋」のなかで展示されているものですが、これがまた素晴らしい。
まず、この屏風の孔雀。絵具で描いても傑作ですが、近寄ってみると、これが
番組では親切?なことに作り方まで説明していて、
この羽根の部分は、糸を何回も重ねあわせて立体感を出しているそうです。
そして、まさに「画龍点晴」ともいうべき孔雀の目の部分。
なるほど、大きな黒目ではお人形でもわかるように可愛くなってしまうんですね。
これは化粧するときでも同じかも??
鋭さを出したいときは、あまり目を大きくしないとか~~??
色の複雑さは何本もの糸を撚りあわせて作るとか、刺繍をやっている人には常識的なことでも、シロウトはなるほどと思うことしきり。
少しはわが拙い、拙すぎる刺繍にも役立つのではないかと思った次第でした。
三井美術館で展示している「超絶技巧!」は、幕末から明治にかけて、たとえば刺繍なら、先の大奥での着物のように刺繍を生かす仕事がなくなってしまった。そんな職人たちが、自分の技を生かすために発展させた分野だそうです。
ほかに刀剣やら甲冑やら、これもすでに必要なくなった分野の技術を生かすための工芸が展示されています。
ーー不必要になった技を「今」に生かす、これってビジネスにも通じることではあります。
7月の中旬までやっているそうだから、時間を見て覗いてみたいと思います。
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