杉浦日向子さんといえば、江戸の風俗を漫画にして、江戸ブームを起こした一人ですが、彼女の「一日江戸人」(新潮文庫)を面白く読みました。
「色っぽいキモノ」講義で江戸時代のことも教えていただいたので、興味がわきました。
長屋の生活から今の人が江戸人になるためには何をすればいいのか、あるいは現代人のための江戸めぐりなど、江戸もそう遠くないぞと思わせるのがさすがの腕です。
ぱらぱらとめくっていて気になったのは、「美人列伝」。
というのは、室町時代や戦国など、時代によって美人像って変わるようですが、
その移り変わりを知れば、どんな容姿でも美人といわれる時代はあるのではないかとはかない望みを抱いた?わけです。
江戸の人って、一日五回も風呂に入ったとか、すごい清潔好きなんですね。
昔の人ってお風呂って週に何回とかしか入らないと思っていました。
フランス人が、お風呂に入らず、体臭をごまかすために香水が発達したといいますがやはり日本人はエラい??
そのほかお殿様の一日の生活とか、先の講義で習った「汚れた人」という言葉も載っていました。
字が小さすぎるから読むの大変だけど。
それはともかく美人もいろいろ、今と同じように美人もバラエティに富んでいるようで、やはりお化粧とか、簪などの小物の使い方、つまりファッションセンスが「女度」をあげるのも同じです。
時代は変われど変わらぬ女心です。
杉浦さんによれば、江戸時代の美人も移り変わっていったそうで、初めて錦絵の登場したのは、水茶屋で働くお仙という。「抱きしめれば折れそうな手足と幼さの残る顔」の清純派、現代なら原田知世さん.
次なる美人は切れ長の目と愛嬌ある口もとの若い頃の松坂慶子さん。
歌麿の時代になると、ぐっとグラマラスになり名取裕子さんタイプだとか。
例えに出る女優さんがちと古くいような気がしますが、まあ、美人もいろいろ。
今でいえば「なりたい顔一位」といった流行りの顔(ってなんだか変な言葉ですよね)はあるけど、知世さんタイプも松坂さんタイプも皆可愛い、きれいと思われていたのは、今と同じですね、きっと。
一方イケメンのタイプはといえば、「男の中の男、男も惚れる男」を江戸の三役といったそうで、「火消しの頭」「力士」「与力」。与力とは町奉行の配下だそうです。
力は強いが、それをひけらかさない「不器用ですから~~」(チト、これも古い)というタイプが女にも男にもモテる~~、わかるような気がします。
しかしこちらは現代のモテる男とは微妙に違うような気もします。
当時は女性の数が少ない、殿様が何人も女性を独占しているなど、江戸時代の男性は、女性にモテるため並々ならぬ努力をしていたそうです。
うーん、これは羨ましいですね。
ここだけは江戸時代に戻りたい~??
いや、もう君、いまさら~~、ハイそうでした。
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