goo blog サービス終了のお知らせ 

閃き

変化も気付く事も無い平凡な毎日の中にきっと閃きがあるはず。閃きを求めた記憶

お別れの時間

2015-08-25 07:35:43 | 閃き
25年ほどのお付き合いがある方で、兄のように接して頂いた方が癌に冒され治療をされていた

元々食が太い方では無かったので、痩せていたが唯一タバコが手放せなかった

癌が発見された時は数カ所に発見されたが転移したものでは無いという

多臓器に渡るようでは抗がん剤しか打つ手が無かった


仕事を中々手放せず、ようやく見つけた後継者に仕事を教えサポートする毎日

身体に障るので控えた方が良いと進言しても、一切聞き入れなかった

時々自宅へ面会に行き話を聞いたが、痛みを堪えて対応していたのを思い出す


その方が日曜の夜に長い眠りについたと連絡があった

その驚きは大きかった


通夜は月曜日、葬儀は火曜日に行われる

そんな月曜日の昼間、葬儀場へ移る前に共通の友人と共にご自宅へお別れに行った

通夜や葬儀は都合で出席出来ないので、ご迷惑だと思ったがお邪魔した


お昼過ぎに伺うと何故か他の弔問客はいなかった

前日の日曜日に沢山の方がお悔やみに訪れたそうだ

奥様に最後の様子を伺い、最後は家族にも会えて満足して逝ったのだと感じた

昔話に華を咲かせる内に自然に涙が流れた

長い時間、その方の前で、奥様やご子息、お嬢さんと語った

ご家族にとっては辛い話かと思ったが、返って懐かしむ話になり、その方を交えて話している気がした


通夜や葬儀ではゆっくりとしたお別れは出来ないので、本当のお別れをゆっくり出来たことが幸せだった

振り返れば、その方とのお付き合いも、こんな風にゆったりとしたお付き合いだった気がしている

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする