閃き

変化も気付く事も無い平凡な毎日の中にきっと閃きがあるはず。閃きを求めた記憶

最後の打ち上げ

2016-03-19 07:21:38 | 閃き
30年に渡り生業としてきた事業からの撤退を会社が発表してから2年、ようやく終止符を打つ時を迎えた

その事業には当初から2社の協力会社に大変なお世話になっていたのだが、今はそれぞれが2代目の社長さんになっている

従って業務を辞めますと言っても簡単では無い

2社の内1社他の会社の仕事を行う事で継続し、もう1社はこれを機に廃業される事になった

締めくくりとして2社の事もキチンと纏めなければならない

大手企業ならビジネスライクで、はい終わりで済ますのかもしれないが、30年もお世話になった方々にそんな態度は取れない

終わりの作業は始まりの作業よりも面倒で手間も掛かるものなのだ


その事業の立ち上げを当時入社間もない私が担当していたので、幕引きの役を任じられたのだが、2代に渡るお付き合いなので半ば家族の様でもある

その幕引きが一応の形となったので、個人的に2社の社長さん達をお招きして打ち上げを行った

仕事繋がりでは本当に最後の打ち上げとなる


この3人が一同に介することは本当に久し振りで、乾杯の後はお互いの近況報告をしあった程である(業務自体には別の社内担当者がいる為、逢うことは殆ど無かった)

会場は協力会社の社長が手配したバル、イタリア料理が中心の気さくなお店である

午後7時にグラスを重ね、料理に舌打ちしながらお喋りをする

30年前の思いで話や現代の話題まで、3人は本当に良くしゃべった

お酒をそんなに呑む人達では無いので適量であり、デザートにコーヒーで締める事からも酒盛りでは無い事が判る

時は11時半になっていた

4時間半経っても未だ話したり無いと誰もが感じたままお別れする事にしたが、今後は仕事を離れたお付き合いを誓い合った


人生の終わり近くに仕事の締めくくりを担当すると本当に時代の変化を認識できる

今回の幕引きは本当に上出来だったと我ながら満足している

だからこそなのだろうか、最後の打ち上げは悲しさよりも楽しさが一杯だった



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