白雲去来

蜷川正大の日々是口実

汗牛充棟の書に埋もれて。

2014-05-18 18:01:32 | インポート

五月十三日(火)雨後晴れ。

最近は、暇があると事務所で本の片づけをしている。過日、大磯の小早川貞夫先生の遺品として蔵書の整理をさせて頂いた折に事務所に持って来た分だけでも約二百冊。そして平澤次郎先生が田園に居することになり貴重な蔵書をご恵送頂いた。更に、野村先生の奥様から先生の蔵書を頂くなど、嬉しい悲鳴を上げている。しかし整理が追いつかないので、段ボール箱に入れたままであったそれらの本を系統立てて整理している。

それでも何と言ってもスペースは限られている。私の事務所は、まあ狭いか広いのか良く分からんが、そこに事務机を中心に印刷機が三台、それに丁合機(ちょうあいき・頁を揃える機械)、中綴じ機やパソコンなどがあって、さらに資料ロッカーが五つほどある。書棚が大小合わせて十二個。そこに野村先生関係の出版物、いわゆる在庫本と私の蔵書が「おしくら饅頭、押されて泣くな」と言った状態で、隙間がほとんどないくらいに置いてある。

意を決して、私の趣味の本などを段ボールに入れて、書棚を維新運動関係の本のみを入れることにした。まずは中国史関係のものを箱詰めして片づけたのだが、これが七箱にもなった。本をしまっている最中にも、あれっ、こんな本があったっけ。とつい読みふけってしまったり、家でもう一度ゆっくり読もうか、などと作業の手が止まってしまう。

ふと思い出したのが、「汗牛充棟」(かんぎゅうじゅうとう)の四字熟語。汗牛充棟とは「蔵書がきわめて多いことの形容。本が非常に多くて、牛車に積んで運ぶと牛も汗をかき、家の中に積み上げれば棟木(むなぎ)にまで届いてしまうという意味の言葉」。

事務所内を移動しているだけで牛ならずとも汗をかく。そう言えば名古屋の栗野成人さんが発行しているのが「牛喘通信」。これも同じで本を運ぶ時に牛が余りの重さで喘ぐことから来てる。

また、単に趣味のみで読んだ、集めた本は資料にならないので後輩に贈呈するものを仕分けしたり、涙を呑んで断舎利したりと悲喜こもごもが続いている。落ち着いたならば、蔵書のリストを作成するつもりでいる。

夜は、酔狂亭で筍、蕗、筋子で独酌。あーあ酒だけは避けられない。


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それぞれのお国の事情。

2014-05-18 17:22:15 | インポート

五月十二日(月)晴れ。

朝は、ソースの日。定番のマルシンのハンバーグ・丸善の魚ニソ、目玉焼きにキャベツの千切り添え。最高のメニューである。しかし家族は見向きもしないのが残念。

午後からは事務所にて「燃えよ祖国」の202号の発送作業。紙がなくなってしまい四十部ほどは発送できずに後回しにした。

これを更新しているのが十八日の日曜日なので、日にちの前後はご勘弁して頂いて、私が好きな産経のコラムに元産経のソウル支局長だった黒田勝弘さんの「ソウルからヨボセヨ」がある。その十七日の記事に驚くようなことが書いてあった。何に驚いたかと言えば、韓国では列車が発車していても、追いかけてくる客がいると停車して乗せてあげるそうだ。路線バスならば日本でもそう言うことはあるかもしれないが、電車ではそんなことはありえない。

黒田さんによると「旅客船沈没事故の“お通夜ムード”はまだ続いているが、週末にこんな風景が あった。鉄道で地方に出かけた際、機関車を含め7両編成の列車が途中の 地方都市駅で停車後、発車しホームの端まできたところで急ブレーキがかかった。 窓の外をのぞくと乗客が列車を追いかけてきているではないか。 列車は急停車して客を乗せたのだが、これが韓国である。 運転上の“規則”より急停車してでも乗り遅れの客を乗せてやるという“人情”が 優先し、それにみんなが納得するのだ。安全対策など規則の無視、軽視が 国家的大問題になっていてもこれである」。

果たして美談なのか、とんでもないことなのか良く分からんが、日本では考えられない。以前テレビで、中国の観光客に「日本で驚いたこと」をインタビューしていたものを見たが、ほとんどの人が「電車やバスが時間通りに来る」ことと「町にゴミがなく綺麗」の二つを挙げていた。お国によって事情は違うかもしれないが、マナーはその国の国民の民度(人民の生活や文化の程度)を計るものということを、もっと自覚しなければ。

最も、高速の料金所を過ぎて一般道路に出る途中の道には運転手が投げ捨てたペットボトルやコーヒーなどの空き缶がやたらに目につく。監視カメラでもつけて、そんな不届きなことをする者を公表してあげれば良いと思う。

夜は、酔狂亭で月下独酌。酢の物を沢山作ってヘルシーに酔った。


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