白雲去来

蜷川正大の日々是口実

出兵と出征。

2021-08-16 12:00:00 | 日記

8月10日(火)晴れ。

10日と聞くと、未だにドキッとする。もちろんたまになのだが。もう何十年も前の話だが、お店をやっている頃、10日が従業員や酒屋などの支払いの日で、口座の残高を確認して当てにしていた入金がなく、支払いの額に足らない。仕方がないので知り合いの町金に先付の小切手を持って行って割り引いて貰った。確か金利は6分だったが、どうしてもやりくりが付かない時はジャンプ(小切手の支払期日を先延ばしにしてもらうこと)して貰ったり、一年のうちでは、やはり2月と8月が「やり繰り」の月だった。金がなくとも、そんな苦労をしなくなった分、ホッとしている。遠い昔の話だが。

朝食は、メンチカツ、赤ウインナー、目玉焼き、キャベツ千切り添え。昼は、コンビニの焼きそばパン。夜は、カツオのたたき、マーボーナス、トマトサラダ。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。

終戦の日が近くなると、気になるのがテレビの解説やご遺族のコメントである。祖父が太平洋戦争に「出兵しまして」。あるいは、テレビの解説の中に「○○さんの父は、太平洋戦争中、中国に出兵なされ」・・・。首をかしげざるを得ない。恐らく「出征」と「出兵」を混同して使っているのだと思う。確かに、漢字だけ見れば、戦地へ「兵隊」として「出て行く」とも読めるので「出兵」と勘違いしているのだろう。お国から召集を受けて戦地へ行くのが「出征」。国家が外地へ軍隊を出すのを「出兵」という。「私の祖父、あるいは父が、召集され、出征し中国に行きました」。というのが正しいかな。

「出征兵士を送る歌」はあっても「出兵兵士を送る歌」はない。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする