12月31日(火)晴れ。大つごもり。
先生などと言う、大したものでない私でも、さすがに師走は忙しい。障子の張替えをしようと思ったが4枚あるうちの2枚がどうしても外れない。30年も経っている木造屋なので、恐らく二階の重さでゆがんでいるのかもしれない。仕方がないので外れる2枚のみの障子を張り替えた。その後、レンジフード、換気扇の掃除。10月にやったばかりなのであまり汚れていなかった。終了後は、スタンドで洗車。きれいになった車で、保土ヶ谷駅まで下の子供を迎えに行く。久しぶりに家族が揃った年の瀬。
いきなり玄関の室内灯が切れてしまった。切れる前に何かサインでもあれば良いのに、最近の家電は徐々にダメになるというのではなく、いきなり壊れるから始末が悪い。慌てて、量販店へ。それから、近所のスーパーで、少しだけ買い物。あっという間に4時過ぎだ。留守中に松本佳展君が暮れの挨拶にと、ビールを一箱担いできてくれた。録画してある「富士山女子駅伝」を見ながら一杯やるか。
大晦日になると、必ず浮かぶ漢詩がある。中国の詩人である高適の「除夜作」。北海道の果てで、寒さに震えながらラジオで聞いた横浜港の汽笛。今にして思えば、良い思い出となっている。
旅館寒燈獨不眠 旅館の寒燈に独り眠れず
客心何事轉凄然 客心何事ぞ転(うた)た凄然
故郷今夜思千里 故郷今夜 千里に思う
霜鬢明朝又一年 霜鬢(そうびん)明朝 又一年
大晦日の夜に旅館の寒々とした灯りの下、眠らずにいる。旅人の心に、どうしたことだろう…痛ましい気持がこみ上げてくる。この夜、千里離れた故郷のことを思う。明日の朝はもう新しい年だ。この鬢の白髪もまた年を重ねるのだなぁ…。
本当に髪の毛は霜のように白くなって、年が明ければ74歳となる。今年は2度も入院もした。新年が佳い年でありますように。