12月23日(月)晴れ。
若い頃に流行ったCCRの「雨をみたかい」という歌がある。そういえば随分と雨が降らない。日記帳を見ると11月22日が最後で、もう一ヵ月以上雨を見ていない。冬の日の雨は、寒い中に降るから好きではないが、雨を必要としている仕事の人もいるだろうに、とかくこの世はままならない。
野村先生の句に、「風花や 妻子への思慕すぐに消す」というものがある。その「風花」とは、青天の時にちらつく雪のこと。雪片が桜の花びらのように空に舞うところからこの言葉が出来たのだろうが、気象的には、遠方の山岳付近に風雪が起こっていて、それが上層の風に送られて、風下の山麓の地方に飛来するのだという。横浜などでは、あまり遭遇することはないが、何年か前の冬、伊豆高原に断食に行った折に、その風花をみることがあった。前にも書いたが、雪を「美しい」などと言ったら、新潟や東北で雪と格闘している人達に申し訳ない。
昨日の産経新聞の書評にあったのが『日米史料による特攻作戦全史』という本。産経書房編集班による今年のノンフィクション部門で1位になった本だ。出版されたときから気になっていて、入院する際に病室で読もうかと思って書店に行ったら置いてなかった。書評を読んで、迷っているが何せ6820円もする。年の瀬に来て本に1万円近くはとちょっとためらっている。
先の大戦で米艦艇が受けた旧日本軍のカミカゼ攻撃」の全容を記した。特攻を受けた米艦艇の様子や艦艇ごとの損傷状況・戦死者数・負傷者数などを記録。特攻作戦について、体当たり成功率なども用いて分析した上で貧弱な国力をはるかに上回る成果を得られることを日本軍は実証したこと評価し、旧日本軍がなぜ敗戦を覚悟しながら特攻を続けたかを読み解いている。特攻機がやみくもに体当たりしたのではなく、目標や戦術があったことが分かる。(産経書房編集班)