白雲去来

蜷川正大の日々是口実

サイゴン陥落を思い出した。

2021-08-20 12:35:39 | 日記

8月17日(火)曇り。夜来風雨強し。

朝食は、マルシンハンバーグ、赤ウインナー、目玉焼きに大根の味噌汁。昼は、頂き物のどら焼き一個。夜は、事務所の近くのAOKIというスーパーの餃子、鶏とゴボウのから揚げ、タンメンスープ。お供はキリンのノンアル缶二本。休肝日とした。

米軍がアフガニスタンから撤退を表明したとたんタリバンがほぼ全土を掌握。あれだけ金と時間をかけて育てた国軍はろくに抵抗もせずに崩壊、大統領はすたこらさっさと国外へ逃亡。飛行場に国外脱出を求める人たちが押し寄せ、米軍の飛行機にしがみつく。どこかで見たことがあると思えば、1975年4月30日に北ベトナム軍によって南ベトナムのサイゴン(現ホーチミン)が陥落した。これにより、米軍や米国市民、多くのベトナム人がベトナムを脱出した。

米国大使館に、助けを求めて押し寄せる人たち、空母ミッドウェイにヘリで運ばれる人たち。空母の甲板が人で埋まり狭くなったのか、ヘリを海に捨てる映像が衝撃的だった。ベトナムとアフガニスタンを事実上見捨てたアメリカ。一体、アメリカの大義というものは何だったのか。ベトナム戦争では米兵の死者は約5万人、負傷者は30万人以上。アメリカ国防総省の発表によれば、アメリカによるアフガニスタン攻撃が開始された2001年から、これまでに、アメリカ兵2200人が死亡、他2万人以上が負傷している。その人たちの死に何か意味があったのだろうか。確かなことは、アフガニスタン情勢はますます混迷を深めて行く。日本だって対岸の火事と、安心していられない。


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港北区の古刹が疎開先。

2021-08-19 16:53:07 | 日記

8月16日(月)雨。

この二、三日まるで梅雨に逆戻りしたような日が続いている。朝方、夏掛けの毛布だけでは寒くて、慌ててジャージを着た。何でも九州などでは大雨で川が氾濫したとか。コロナに加えてこの自然災害か。何とかならないものか。

『週刊文春』の8月12・19日夏の日特大号の、女優の草笛光子さんのエッセイ「きれいに生きましょうね」の今回のタイトルは「疎開と食べ物」である。その中にこういう文章がある「昭和19年8月、私が住んでいた横浜でも空襲がひどくなって、学童疎開をしました。といっても行き先は、同じ横浜の小机です。(注・港北区、新横浜駅近く)我が家のあった斎藤分町(注・神奈川区)から三会寺(さんねじ)というお寺まで、国民学校の同級生と歩いて行きました」。読んでいてエッと思った。その三会寺とは、後輩で、かつて統一戦線義勇軍や大日本殉皇会で運動していた板垣哲雄君のお墓のあるお寺である。板垣君は、平成10年1月13日に東京証券取引所にいわゆる「ビックバン」に反対し、拳銃を持って立てこもった。

懲役8年の刑を受けて服役していたが、出所を一ケ月後に控えた平成18年3月4日、肝臓がんのために八王子の医療刑務所にて死去した。その彼の遺体を引き取りに行ってくれたのが三会寺のご住職だった。その後、ゆかりの同志らと共に、彼の菩提寺である三会寺で葬儀を執り行った。3回忌、7回忌が過ぎ、来年は13回忌となる。古刹、三会寺には、日露戦争や上海事変、大東亜戦争で亡くなられた軍人のお墓が多い。私も古希を過ぎ、板垣は君には申し訳ないが来年の13回忌をもって弔い上げとするつもりでいる。

夜は、牛筋煮、ハンバーグ、ペンネのトマトソース煮。お供は「薩摩茶屋」。酔狂亭にて独酌。


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終戦の日。

2021-08-19 11:06:46 | 日記

8月15日(日)雨。終戦の日。

8月を詠んだ有名な句に、八月や六日九日十五日。というものがある。どなたの句かと言われても作者が特定できないほど様々な人が詠んでいる。もちろん悪気などない。「俳句は類似句との闘い、といわれる。わずか17文字の短詩ゆえに、そっくりの作品が先行している可能性は常にある」。とは「産経抄」の解説。まあこの句の意味が分からないという人は少ないだろうが、失礼を承知で言えば、意味の解らない人は、日本人として、自身の来し方を少々反省した方が良いかもしれない。

しばらく、この日に靖国神社に行っていない。参道の喧騒や境内のコスプレ・・・。静かにお参りできないこともあって足が遠のいている。大東亜戦争にこだわるのであれば、何も今日ではなくて12月8日の開戦の日に参拝した方が良いと思うのだが。そして「大東亜決戦の歌」を高らかに歌おうではないか。

「大東亜決戦の歌」は、大東亜戦争開戦の翌日募集され、5日後、昭和16年12月13に締め切られた。詞は、伊藤豊太という東京在住の青年が選ばれ、曲は海軍軍楽隊が作った。コロムビア盤の吹き込み歌手は、霧島昇、藤山一郎、ビクター盤の吹き込み歌手は、波岡惣一郎、柴田睦陸、大谷冽子、中村淑子である。(ウイキペディア)

「起つや忽(たちま)ち撃滅の かちどき挙がる太平洋 東亜侵略百年の 野望をここに覆(くつがえ)す いま決戦の時来る」。大東亜戦争の真の目的がこの歌に明確に示されている。

珍しく寒い朝だった。軒先の風鈴がこの寒さでは似合わない。落語家の桂米朝の句に「風鈴も鳴らず八月十五日」。というものがある。

 


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落下傘事件。

2021-08-18 17:42:13 | 日記

8月14日(土)雨。

オリンピックのスケートボードの競技で、私の孫のような世代の人がメダルを獲得した。凄いなぁーと思う反面、あんな「地獄に逆落とし」のような急こう配をいとも簡単に降りて行く。私などは、上から下を見ただけで、足がすくむに違いあるまい。子供の頃は、2メートルくらいの高さから平気で飛び降りることができたのに、大人になると恐怖心が先だって、とてもできない。

子供の頃の話で恐縮だが、私の住んでいたアパートのすぐ近くに普門院というお寺があった。その境内で良く遊んだのだが、ご住職の住まいのすぐ裏に防空壕があり、肝試しに使ったりしていた。そのお寺の石垣の高さが、3メートルほどあって、中々飛び降りることができなかった。そう思っている時に、アパートの近くに、誰が置いたのか、大人用のかなり大きめなコウモリ傘が置いてあった。頭に浮かんだのは、これを開いて落下傘のようにすれば、お寺の壁から飛び降りることができるのではないか。

近所の、悪ガキを集めて注視する中で、傘を開き、柄を両手でしっかりと掴んで飛び降りた。あっという間に傘は「オチョコ」になって何の役にも立たず、足をくじいた。一緒に居た友達が「まあちゃん(私のことです)がお寺の壁から飛び降りて怪我をした」といって母を呼びに行った。慌ててやって来た母は、痛くて半べそをかいている私を、「大丈夫か」と聞く前に、思い切り頭を殴った。幸いに軽いねん挫で済み、近くの病院に行き湿布をして貰うだけで済んだが、雨の日に、黒い傘を見かけると、子供の頃の落下傘事件を思い出す。

夜は、自宅の近くに出来たロピアで買った肉を「やきまる君」を使って焼肉。お供は「薩摩茶屋」。


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雪なんか降らなくったって、昭和は遠くなった。

2021-08-18 17:10:20 | 日記

8月13日(金)雨。

子供の頃、さっと一雨来て、雨が上がると、近所の人が「いいお湿りでした」。なんていう挨拶をしていたのを覚えている。道路がまだあまり舗装されてなく、埃っぽかった頃の名残だろうが、今では、そんな挨拶をする人もいなくなった。現在の中、高校生に「78・45・33回転」や「SP・LP・ドーナツ盤」といってもほとんど分からないそうだ。雪など降らなくとも、昭和は遠くになりにけり。である。

13日の金曜日を「縁起が悪い」。などと思う人もいなくなった。まあ耶蘇教じゃないから当たり前か。札幌の梶浦直樹、関西の岸田忠稔両社友の映画好き、に影響されたわけではないが、最近よく映画を見る。と言っても岸田さんのように映画館に行くわけではなく、もっぱら我が家でネットフリックやアマゾンプライム、ユーチューブなどで面白そうなものを探してみている。大体、一杯やりながら見ていることもあって、見たことを忘れて、もう一度見てしまう。それも途中になって気が付くのだから始末に悪い。更に翌日になると、見た映画の題名すら忘れている。これからは、梶浦君のようにせめてタイトルを日記にメモしようと思っている。

朝は、サバのみりん干し、キムチ、もやしのスープ。昼は、頂き物の「どら焼き」一個。夜は、カツオの刺身、焼売、にゅう麺。お供は「薩摩茶屋」。雨の音を聴きながら酔狂亭にて独酌。

「降る雪や明治は遠くなりにけり」俳人・中村草田男の句。この句は昭和6年、大学生だった草田男が訪問した際に詠んだもので、草田男の代表句。草田男は中国、東京、松山と引っ越しを繰り返したが、小学校時代の大半は赤坂区青南尋常小学校(のちの青南小学校)に通学した。その後、20年ぶりに母校を訪れ変わらぬたたずまいに安堵しますが、雪が降り出すとともに校庭に外套を着た子どもが現れるのを見て、着物に下駄だった自分のころとの隔たりを感じ、その思いを詠んだ。


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