63歳の男性が呼吸困難と発熱(37℃台)で受診した。4~5日前から呼吸困難感があり、昨日から37℃台の微熱が続いていたそうだ。
発熱外来の扱いになり、当番の外科医が対応して、新型コロナウイルス抗原検査とインフルエンザ迅速試験を提出した。両者とも陰性だった。
酸素飽和度が70%(室内気)て低下していて、酸素救急を開始しても飽和度90%ぎりぎりだった。症状から肺炎があるものと予想された。
胸部X線で両側中下肺野に淡い陰影を認めて、胸部CTを行ったところで連絡がきた。コンピュータ画面上にまだ画像が反映されていなかったが、少し待つと出てきた。両側肺の中下肺野(特に下肺野)にすりガラス陰影が広がっていた。すぐに救急室に向かった。
白血球11000・CRP28.6と著明に上昇していた。間質性陰影の鑑別になるが、血液検査上はコロナらしくない?(初期にはそれほど上がらないはず)。
地域の基幹病院呼吸器内科に連絡してもらって、救急搬送となった。抗原検査は陰性だったこと、CT上間質性陰影であることを伝えてもらった。間質性陰影の鑑別はお任せするしかない。