なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

ピロリ除菌の効果

2021年01月14日 | Weblog

 昨年1月にしばらく胃内視鏡検査を受けていなかったので、病院の健診センターの人間ドックとして受けた。

 これで進行胃癌が発見されるとまずいなあと思ったが、幸い胃癌はなかった。萎縮性胃炎があり、過形成性ポリープが散在していた。

 過形成性ポリープの表面に血管が毒々しく見える。通常は食物でこすれて出血するとしても、たらりと出る(oozing)くらいだ。しかし以前に過形成性ポリープ内の小動脈から出血して、吐血した患者さんもいた。気持ちよくない。

 その後に、尿素呼気テストを受けて、ピロリ菌陽性と証明された。ボノサップ(タケキャブ20mg+アモリン750mg+クラリス200mgを朝夕2回)で除菌チャレンジした。

 いったんピロリ菌が消失しても、再度陽性になることもある。再検をちょっと忘れていたのもあるが、半年以上経過して尿素呼気テストを受けた。結果は陰性となっていた。ピロリ除菌成功だった。

 今日、病院の人間ドックで胃内視鏡検査を受けた。消化器科医が途中で内視鏡を介助の看護師さんに持たせて何かやっていた。なくなっている、という声が聞こえた。

 内視鏡終了後に説明を受けた。昨年見られた過形成性ポリープがほとんど消失して、一番大きかったポリープも表面の発赤程度になっていた。昨年の内視鏡の記録にあるポリープが見られないので、消化器科医は検査の途中に昨年の画像を確認していたのだった。

 いやあピロリ除菌は効きますねえ、という話になった。ただし萎縮性胃炎はあるので、毎年内視鏡健診を受けるようにとも言われた。

 

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