スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

中日新聞杯名古屋大賞典&無限に多くの割合

2014-03-26 19:09:35 | 地方競馬
 上位が拮抗し,馬券は難しかった第37回名古屋大賞典
 先手を奪ったのは地元のサイモンロード。2番手でぴったりとエーシンモアオバーがマーク。その後ろは内にオオエライジン,外にダノンカモンで併走。その後ろがソリタリーキングでさらに内にノゾミカイソク,外にランフォルセで併走。ほとんど差がない隊列で,スローペースだったのでしょう。
 3コーナー手前からサイモンロードがペースアップ。エーシンモアオバーも楽についていき,その後ろは手を動かしながらダノンカモンが外を回ってくらいつきました。手応えからはエーシンモアオバーかと思えたのですが,直線に入って先頭に立ったところで一杯。必死に追いすがっていたダノンカモンの方が抜け出して優勝。一旦は離されたものの直線で鋭く伸びたソリタリーキングが1馬身差まで詰め寄って2着。さらに1馬身遅れての3着にエーシンモアオバー。
 優勝したダノンカモンはこれまでダートのオープンは4勝していたものの重賞は8歳にしての初勝利。過去に出した能力の上限だけでいえばメンバー中最上位だと考えていましたが,距離には不安があるのではないかとみていました。スローで流れたのは幸いでしたし,馬場が悪化したのも今日に関してはプラスに働いたように思います。ただ,最も大きかったのは斤量であったかもしれません。父はシンボリクリスエス。半兄に2004年の名古屋グランプリを勝ったワイルドソルジャー。半妹には2012年の阪神牝馬ステークスを勝ったクィーンズバーン
                         
 騎乗したのは川田将雅騎手で管理しているのは池江泰寿調教師。名古屋大賞典は共に初勝利。

 第二部自然学②補助定理五のうちに,もしもある物体corpusの運動motusと静止quiesの割合ratioに変化が生じた場合には,その物体はその形相formaを維持することができず,したがって本性essentiaもまた保持し続けることが不可能となるという意味が含まれているとします。このとき,本性を保持し続けられなくならからといって,現実的に存在していた物質のすべてが消滅するというようには考えられません。むしろ運動と静止の割合に変化が生じることにより,ある本性を有していた物体が,それとは別の本性を有する物体に変化を遂げたというように理解するべきであると思います。哲学的なことばで説明すればこのようになり,少し煩雑かもしれませんが,これは化学でいうところの質量保存の法則の一種であるといえますから,むしろこのように考えない方が非合理的であるということになるでしょう。
 このことのうちには,物体の本性というものが,運動と静止の割合によって決定されているということが含まれています。そしてそれが自然科学的説明と対立するような矛盾を含まないということも確かめられています。するとこのことから,今度は次のことが帰結してきます。Aという物体,そしてBという物体が現実的に存在すると仮定して,このふたつの物体の運動と静止の割合が完全に一致するならば,この両物体は同一の本性を有すると理解しなければなりません。これが運動と静止の割合と本性との関係にスピノザの自然学Physical Digressionでは該当するわけです。ですから逆に,これらふたつの物体の運動と静止の割合が異なっているとしたならば,この両物体は異なった本性を有する物体であると理解されなければなりません。
 このことのうちに,延長の属性Extensionis attributumの直接無限様態である運動と静止から,無限に多くのinfinita物体が必然的にnecessario存在しなければならないということが含まれていると僕は考えます。なぜなら,運動と静止の割合というのは,無限に多く考えることが可能です。というか人間の知性intellectusはそれを実際に認識するcognoscereことはできませんが,運動と静止の割合が無限に多くあるということだけは確実に認識し得ます。つまり物体には無限に多くの本性があり,それは無限に多くの物体があるというのと同じことだからです。
コメント
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