先月まで「神はサイコロを振らない」というドラマが放送されてました。でも,ドラマの話じゃないですよ。「神はサイコロを振らない」とは,アインシュタインが言ったことば。そしてアインシュタインはスピノザ主義者。なので,「神はサイコロを振らない」という元のことばでいう「神」とは,ユダヤ教やキリスト教でいう神ではなくて、スピノザがいっている意味での神=絶対に無限な実体のことなのです。
少しまとめてみましょう。定理一九と定理二七からすれば,人間の精神のうちには,自分の身体の十全な観念は存在しません。一方,定理一二と定理三二からすると、人間の精神のうちには、自分の身体の中に起こることについてはすべて,その十全な観念があるわけです。でもこれって,第一部公理四に反していないでしょうか。定理一二について僕が抱いた最初の疑問はこうしたものでした。そこで今度はこの疑問について,エチカに訴えつつ考えてみたいと思います。
少しまとめてみましょう。定理一九と定理二七からすれば,人間の精神のうちには,自分の身体の十全な観念は存在しません。一方,定理一二と定理三二からすると、人間の精神のうちには、自分の身体の中に起こることについてはすべて,その十全な観念があるわけです。でもこれって,第一部公理四に反していないでしょうか。定理一二について僕が抱いた最初の疑問はこうしたものでした。そこで今度はこの疑問について,エチカに訴えつつ考えてみたいと思います。