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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

つるにくさ

2014年12月23日 | イキモノタチ
今年は庭の手入れをかなり怠ってしまった。
その間に、いろんなものが自由きままに伸びる伸びる伸びる。

雑草の種はいつも、どこかからやってくる。
風に乗り、鳥の糞から、猫の毛に付いて、入って来る。

たちの悪い雑草と、そうでもない雑草がある。
たちの悪いと言うのは、取り除きにくいからだ。

取り除きにくくなる要素がいくつかある。
・地を這う。
・そして、伸びた先で新たに根をおろす。
・切れやすい。 

地を這うものは見つけにくいし、取りにくい。
それに、2番目の特徴も合わせ持ちやすい。
数十cm伸びては、そこでまた根をおろし、新たな株を作り、殖える。

引っぱる力に強いものは、どこかをつかまえれば一気に取れる。
切れやすいものは、一見作業が楽なようだし、見えるところに無くなりやすいが、
どこかしらに残って、切れ端ごとに新しい株となり、殖える。

なんたる生命力。

そして、この3要素を兼ね備えやすいのが、つる性の植物だ。
すいすい伸びて、やたらと広がる。
憎い。

マメダオシという、つる性の雑草がある。
これは、最後の、切れやすいという要素は無い。
その代わり、本当に、切れにくい。

だから、マメダオシを取り除こうと引っ張ると、
絡まれた植物も引き抜いたり折ったりして傷めてしまう。
マメダオシと呼ばれる所以である。
憎い。

雑草でなくても、つる性のものはやたらに伸びて、他の植物を傷める。
玄関先に、藤を植えてある。
春の終りに花を付けて楽しませてくれるが、
これまた伸びる。
それに、地中も伸びて、1~2m離れたところから、新しい芽を出して、
殖える。

横の金木犀に絡む。
反対側の古い桃の木に絡む。
取ってやらないと、桃が死んでしまう。
隣家の椿へ魔手を伸ばす。

うちの桃は花桃で、実はしょぼいが、花は春一番に真っ白く咲き、
通る人の目を惹く。
こいつを守るため、絡んでしまった藤蔓を、根元で切ってみたら、
切り口から滾々と水が吹き出てきた。

本当に、吹き出ると言いたくなる勢いで、水は鋸を伝い、
先端から滴り落ちる。

この、吸い上げる力が、いや、水そのものが、蔓を伸ばしているのだ。

豊かなことだ。


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