富士宮に住む友人がいる。
年に一度くらい、一緒に山に登る。
いつかは富士山に、と言いながらも「混んでるらしいよね」なんて言って
富士の周りの山にちまちまと登っている。
「陣場の滝に行ったのが去年の今頃か、
もう一年経っちゃったんですね、早いなあ。」
そうか、私はあれからずいぶんいろいろなことがあったので、
遥か昔のことのように思える。
「ヨガも始めたって言ってましたよね?」
あーヨガはちょっ . . . 本文を読む
久々の富士外輪。
数年前、その険しさを知らなかったものだから、
無謀にも毛無山(1945.5m)に犬を連れて登った。
去年死んだ犬カバサだ。
下山後、いつもは車に飛び乗る犬が、
飛び上がれないほど疲れていた。
それに比べりゃ、ぐっと低い長者ヶ岳、1335.8m。
眺める富士はやっぱり高い。
足下には田貫湖。 . . . 本文を読む
御殿場口五合目で朝を迎えた。
FMラジオを聞きながら、富士南面の道を西へ移動。
2つの局の電波が入るらしく、
ドンパン節とサッチモの声が秒単位で交代する。
でも聞く。
さーて。今日は富士山に登らないぞ! . . . 本文を読む
ある日、電車に乗った。
ベンチシートに腰掛けるとき、居並ぶのが女性のほうが、座りやすい。
体格が細めだからだ。
男性は肩幅がのしかかってくるし、膝を広げがちだ。
なんだってあんなに膝を開くのだ。
精母細胞は熱に弱いから睾丸は冷やすべきであるから股は広げて風通し良く、
なんて考えているわけでもあるまい。
電車の席に腰掛けるときくらいお行儀良くせんかね、諸君。
お行儀の良い男性がいればすかさずその . . . 本文を読む
会期ギリギリに駆け込んだ。
券売所と入場口でそれぞれ数十分並んで待った。
人気のあることは知っていたが、ここまでとは知らなかった。
思えば5年前の今日、私は初めて松本を訪れ、
美しい街と、赤白の水玉模様の自販機やバスに驚いたものだ。
草間は松本の古い生糸問屋に生まれ、
幼児から幻覚に悩まされたようだ。
一見して、通常と異なるものを見ている目、強迫的に続く水玉に、
私は怖くて近寄れずにいた。
. . . 本文を読む
[あらすじ] サンスクリットを10月から独習し始め、
最初の4ヶ月は五里霧中、5ヶ月目くらいから暗中模索。
4月からは初級講座を受講している。
講座の広い教室には、受講者は20人ほど。
こういった一般向けの教養講座や大学の公開講座に
ありがちな雰囲気を感じる。
つまり、男性は60代・70代、女性は40代~60代が中心だ。
中にちらほらと、働き盛りの男性が垣間見える。
語学の入門講座でこの年齢層 . . . 本文を読む
[あらすじ] サンスクリットを独習し始めて4ヶ月はずっと
何が何やらわからないままだった。
わからないなりに続けている中で、サンスクリットの特徴が
次第に見えてきた。
そして遂に他言語の学習らしいことができるようになった頃に、
初級講座に隔週で通うようになった。
うすうす勘付いていたサンスクリットの特徴について、
先生は解説してくれる。
ああやっぱり・・・と思うことの連続だ。
以下、教科書の最 . . . 本文を読む
サンスクリットを学び始めている人に捧げる、励ましの一文です。
ただし、これを読んで励みにならなかったとしても、私は一切の責任は負いません。
はっはっは。
※
去年の10月に、サンスクリットを独習し始めた。
目的はあるような、無いような。
ブラジル旅行するためにポルトガル語を勉強する!
みたいな、明確な動機は私にまるで無い。
ヨガの用語がちゃんと分かるようになるかもしれないとか、
仏教用語が語源 . . . 本文を読む
[あらすじ] 私はここで、FTXトランスジェンダーで女性が好きな自分について書くけれど、
それは私がFTX女性好きの代表という意味ではない。
たったひとつの私の例から、他のFTXがみんな同じようだとか、
多かれ少なかれそんなもんでしょとか、思うのは間違いだ。
具体的な例をあげたほうが分かりやすいのかもしれない。
私は、今までに数人の人と恋愛経験がある。
何年か続く。
子どものいる人と同居して . . . 本文を読む
しつこいようだが、大事なことなので、繰り返し書く。
男性に生まれて男性だと自認して生きるひと、
女性に生まれて女性だと自認して生きるひと、
そういうひとをシスジェンダーと言う。
体と自認の性が一致している。
また、性的志向の対象が異性であることを、ヘテロセクシュアルと言う。
シスジェンダーでヘテロセクシュアルのひとが大多数だ、ということになっている。
個人個人によーく話を聞いてみると、かなり揺 . . . 本文を読む
脱走してしまった犬がやっと帰ってきた時に、
叱るべきだ、
と言われたことがある。
しかし、せっかく飼い主のもとに戻ったら叱られたのじゃ、
犬にとっちゃおもしろくないだろう、
と私は考えた。
さんざん悪さして、疲れて飽きたところで呼ばれたので
飼い主に近づいたら怒られるのでは、つまらない。
そう考えて、私はさんざん悪さした犬も、寄ってきたら
抱いてよしよしと撫でた。
どうだったのだろうか。
今 . . . 本文を読む
庭のこと、いくつか。
勝手に生えていたムサシアブミが毎年咲いて不気味である。
花が咲いて何が不気味かと思われるかもしれないが、
ウラシマソウとかなんとかいった類の花は、不気味なんである。
壷型の上に花弁がひょろーりと伸びて、白地に紫の縞模様。
なまめかしい線が一層不気味なのだ。
それが、今年はなぜかひときわ勢いが良く、
葉も例年より一回りも二回りも大きい。
花の大きさも格段に大きい。
不気味だ . . . 本文を読む
[あらすじ] 23年前、私は日本で初めてのレズビアン&ゲイ・パレードの実行委員をやったが、
その時、パレードを歩いてくれたストレート・カップルの友人がいた。
その友人Yに久しぶりに会った。
パレードを歩いたときのことを振り返って話してくれた。
とにかくみんな楽しそうで、イキイキとしてた。
目が合ったらハイタッチしよう!っていう雰囲気があった。
でも、私を見て、隣に男がいるのを見て、あ、違うんだ . . . 本文を読む
友人Yが、お店がヒマだから来いと言う。
私が行ったってたいして売り上げに貢献はできない。
しかしYと久しく会って話していない。
いつでも会えると思う相手にはなかなか会わないものだ。
友人宅へ遊びに行くつもりで行って、まんまと酔い潰れ、終電を逃した。
というのも、夜も更けてきた頃に、強力なスポンサーが現れたのだ。
二十歳頃、私は家を週に一度のオーケストラの練習日くらいしか出ないような、
今で言えば . . . 本文を読む
今日は、IDAHO(アイダホ)。 International Day Against Homophobia, Transphobia and Biphobia の略称である。 国際反ホモフォビアの日。 フォビアというのは、嫌悪とか恐怖とかいった意味だ。 同性愛嫌悪と闘う記念日なのだ。 どんどんウィキペディアに頼ると、 「1990年5月17日に世界保健機関が同性愛を国際疾病分類から除外したことを . . . 本文を読む