庭の真ん中の、枯れ草の上で寝る。
庭の木の、てっぺんまで登る。
庭のどこかの土に、ウンチをしているかもしれない。
庭に来た鳥を、オモチャにしているのは目撃したぞ。
庭で何をしてもいい。
部屋に入って来てくれるなよ。
なんだよ、ここ、二階だよ。
あんたのいるそこはベランダだよ。
木に登って屋根づたいに来たのか。
目が合っては引っ込み、
見ていると数十秒後にまたのぞき見る。
だめだよ、そんな . . . 本文を読む
[あらすじ] 玄宗皇帝の書いた孝経を臨書するのに良い筆は何か。
隷書のようにきりりと筆をコントロールして書くには、
短鋒の筆が適しているというが、
どうも短鋒の筆はあまり売っていない。
ましてや小筆では選択肢は、無い。
ちょうど良さそうな短さの筆が目に入る。
彩色用の、隈取筆だという。
試してみたら、調子が良い。
欲を言えば、もっと柔らかい毛でも良いような気がする。
ふん、ナマイキなことを言 . . . 本文を読む
[あらすじ] ブログでカムアウトして3周年記念おさらい週間を開催。
私個人の内情についてお話する。
私にはそれしかできない。
性にまつわることは非常に個人的な事なので、私には私のことしか分からない。
私のことについて知ることで知れることは私のことでしかない。
しかし、性的マイノリティのあり方のひとつのケースを知ることにはなる。
念を押しておきたいのは、それはほんのひとつのケースに過ぎず、
別の . . . 本文を読む
LGBTという言葉が広まって、説明が簡単になったような気がする。
けれども、LGBTというひとことではまるで説明しきれていないというのが
ほんとのところだ。
LGBTということを説明するときに「性はグラデーション」とよく言うように、
多様さは本当に多様で、限りない。
ブログ上でカムアウトしたのが3年前の東京レインボープライドの日で、4月27日だった。
自分が何者であるかを隠し続けるということは、 . . . 本文を読む
某所の農産物直売所で、干し柿を買った。
私は、干し柿をさほど好んで食べない。
ねっちゃりした食感が好きでない。
妙に地味だが甘いところもなんだか気に入らない。
しかし、今日食べた干し柿はうまかった。
見た目はなにやら真っ黒ケで、今まで見たことのないような姿だ。
ごわっとした肌合いなのに、中はとろける舌触り。
そして、種が細長い。
柿の種のような形だ。
いや、おかしな表現だな。
柿の種の形が柿 . . . 本文を読む
弘法は筆を選ばず、なんて言って、
道具より技術が大事だってなことを言う。
あれ、嘘らしいね。
弘法も、筆を選んだそうだ。
書きたい字に合わせて、いろいろと筆を作らせていたそうだ。
しなやかな草書、細い小楷、均一な線の金文、歯切れの良い隷書。
それぞれに、ふさわしい筆がある。
太さはどうか、穂の長さはどうか、毛の硬さはどうか。
その毛は何の毛なのか、一種類か合わせて使うのか、その動物のどこの部位 . . . 本文を読む
ブログの読者数をちょっと気にかけたりする。
毎日書くなんて勤勉なことをしてりゃ、まあ少しでも読んで欲しくなったりもする。
社会的なことや、健康管理のようなことなどについて、自分の意見を書いている。
その他に、読んだ本がどうだったとか、観た展覧会がどうだったとかいった感想も書く。
自分の歌の動画や、切り絵だのや、今後は陶芸も紹介する。
日常のどうでもいいようなことも書く。
一週間単位くらいで、あ . . . 本文を読む
人間は実にご都合主義で、
もとはと言えば狩猟生活をしていたというのに、
都会では野良犬はいてはいけないと言って狩る。
野生動物がそこいらにいたからここまで生きて来られたのに、
町は人間の土地だと言う。
農耕をおぼえ、工業化が進み、
かつて狩猟の補佐役だった犬はすっかり撫でものになっている。
ああ、なでものというのは、私が今作った言葉だ。
中学生の頃、国語辞典でエッチな言葉を引く、ということがち . . . 本文を読む
明日24日(日)14時青森駅前公園からスタート。
たった3人から始めて、24人、45人と人数を増やし、
今年は4年目。
青森はもちろん、近県や、遠く九州からも応援が集まる。
※
私は東京に住んでいる。
東京の良いところは、美術展やライブが多いこと、各国の料理店があること、
ちょっと変わった人もいちいち変な目で見られないこと。
やたらと人が多いのには閉口するが、おかげで埋もれて暮らせるというも . . . 本文を読む
まぶたをしっかり開けるのも、澄んだ声で話すのも、きれいな姿勢で立つのも、
みんな筋肉のしわざだ。
腹筋を割ったり、二の腕に小山をこさえたり、ふくらはぎが子持ちししゃもになったりするのだけが
筋トレじゃない。
きつく締め付けて加圧トレーニングするとか、筋肉に一旦ダメージを与えて再生させるとか、
そういった派手で強力なトレーニングは専門家の指導のもとで行うとして。
生活の中で自分でできる範囲の筋トレ . . . 本文を読む
夏樹静子さんが自身の腰痛について本を書いたことで、
主治医である平木氏や、心因性の痛みや、その治療法についても
少しは知られるようになったのか。
平木氏は日本で心療内科を始めた池見酉次郎医師のもとで学んだ。
心理的なものが原因で、体に症状が出るということが、人間様にはしばしば起こる。
患部に問題があるのではない。脳が痛みをつくり出しているのだ。
いや、患部にそれらしい問題があっても、それが痛み . . . 本文を読む
10回クイズというのが流行った。
最初は30年以上も前だ。
私は高校生だったか、中学生だったか。
ピザって10回言って。
「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」
ここは?
「ひざ!」
ぶっぶー、ひじです。
っていう、アレだ。
アレはいくつも新しいものができたものだ。
東京珈琲って10回言って。
「とーきょーこーひーとーきょーこーひーとーきょーこーひーとーきょーこーひーとーきょーこーひー . . . 本文を読む
まだ幼かった頃、おとなはおしごとしている、というのをなかなか理解しにくかった。
というのも、両親とも教員だったからだ。
わたしの学校は○○です。
それから、親にどこの学校か聞いて、周囲の人たちに笑われた。
ところが厄介なことに、両親とも学校名を答える。
勤務先としての学校名なのだが、学校はどこですかと聞けば答えられるわけだ。
おとなは学校に通ってないんだよ、と周囲のおとなが言う。
親に聞くと . . . 本文を読む
母が客人に言う。
「病気のせいでよく目が開かないので、失礼します。」
まぶたがよく開かない原因に、まぶたを開くための筋肉を動かすための神経が
うまく通じていないという場合もある。
検査した結果は、母はこれではなかったので、病気ではない。
単に、まぶたを開ける筋肉の力が衰えているのである。
ただお客さんに通りやすく言い訳したのかもしれないが、
病気ではないという意識を高く持っていれば出ない言葉な . . . 本文を読む
春の交通安全運動も最終日。
新年度なので、朝は子どもたちが集団登校してゆく。
学校でも、授業として実際に学校周辺の路上に出て、道の歩き方を教えている。
交差点では立ち止まって、右見て左見て、もう一度右見て。
手をあげて、横断歩道をわたりましょう。
自分も、子どもの頃に教わったことを思い出す。
※
走る子の背に向かって母親の声が飛ぶ。
車来るよ!止まって!
興奮して走る子を止めるのは難しい。 . . . 本文を読む