母は90歳パーキンソン病ヤールⅣ、要介護5で、
特別養護老人ホームに入居している。
国語国文学者で、万葉集を専門としていたようだ。
わりと有名な国語学者の大野晋の弟子ってところだ。
音声学は第一人者の服部四郎に師事したようだ。
服部先生の紹介で、奄美大島の方言辞典の編纂をし、
その後は沖縄の方言調査に関わった。
大学の講師をしていた。
それで、ヨソイキの服がたくさん有る。
山ほど有る。
押 . . . 本文を読む
特別養護老人ホームに入居している89歳の母を、
3ヶ月に一度、大学病院に連れて行く。
血液検査の結果を見て、
処方が変わらないことを確認する。
それだけのためだ。
午前9時にホームに迎えに行って、
12時前には送り返す。
母はしゃべりたい事があれこれ有るようだが、
病院に行くということで精一杯で終わる。
緊張するとパーキンソン病の症状が強く出るのだ。
そして、別れ際になって、
「近々、会っ . . . 本文を読む
犬の散歩で住宅街の中を歩いている途中、
路面に、母の名札が落ちていて、焦った。
母は2年あまり前に特別養護老人ホームに入居した。
家にはいない。家の近所に名札が落ちているはずは無い。
どういうことだ。
※
よく見ると、違った。
いや確かに、婆さんの名札ではあった。
それは、ビニールテープを5~6cmに切って、
マジックペンで名前を書いたものだった。
同居介護だった頃、母の荷物にも同じよう . . . 本文を読む
暑さが一旦おさまっている。
クーラーの要らない日が少し続いており、楽だ。
窓を開けていると、隣家の住人の声が聞こえてくる。
楽しいことだ。
子どもの頃、21時過ぎに「欽ちゃんのどこまでやるの!」を視ていると、
まったく同じタイミングで隣家から笑い声が聞こえてきたものだ。
ご主人は穏やかな人で、
奥さんはとても通る声だ。
「お父さん」と呼ぶ声がいつも聞こえる。
返事の声は聞こえない。
私のいく . . . 本文を読む
市役所から、介護保険の更新をするなら申請せよ、という通知が来る。
母88歳要介護5パーキンソン病ヤールⅣ、特別養護老人ホームに入居中。
介護保険が使えなかったらとてもやっていけない。
申請しますとも。
※
介護保険の更新には通常、調査が入る。
被保険者がどのような状態なのか、
訪問して実生活を見て、聞き取り調査をするのだ。
そして介護度が決まる。
その介護度が適用される期間は1~3年間だ。 . . . 本文を読む
[あらまし] 母88歳要介護5パーキンソン病ヤールⅣ認知症状少々。
今日は10週ぶりの大学病院受診。
朝、特別養護老人ホームにお迎えに行って、
病院に連れて行き、車椅子に乗っけて
血液検査してから1時間待って担当医の診察を受ける。
行きの車では
「調子が悪い」と言いながらも
あれこれしゃべる。
しかし15分くらいしゃべるうちに疲れてくる。
そして何か口の中でモゴモゴ言い始め、
よーく聞くと
「 . . . 本文を読む
母88歳パーキンソン病ヤールⅣ要介護5認知症状少々が
特別養護老人ホームに入居する前は、毎日の掃除がたいへんだった。
当時、老犬もいた。
若い頃は室内のトイレで用を足せていたが、
老いてきて、トイレの手前でするようになった。
次第に「トイレの手前」の範囲が拡がっていた。
母はパーキンソン病の影響で垂涎が多かった。
口の中のものをしっかり飲み込むことができないから、ヨダレが出る。
同じ理由で、食 . . . 本文を読む
[あらすじ] 母88歳パーキンソン病ヤールⅣ要介護5認知症状少々特別養護老人ホームに入居中。
約2ヶ月に1回、近くの大学病院の神経内科を受診している。
毎回、血液検査をする。
毎回、腎臓の数値が少し良くない。
毎回、「軽い脱水状態だと思われるので、たくさん水分を摂るようにしてください」
と指導される。
あんまりその状態が続くので、ついに主治医が気にして、
腎臓内科を受診せよということになった。 . . . 本文を読む
本日は一日。
6月31日じゃないのさ。
毎月一日は「毎月馬鹿」と称して法螺を書き、
四月だけでは満たされない法螺欲を解消している。
けれど今日は休む。
※
本日は不調を理由に法螺を休みます。
風呂に入ったらまた痒い。
3週間近く前に茶毒蛾にかぶれたが、
体温が上がると痒みが出る。
そこで、あまり体温を上げず、おとなしく過ごしてきた。
すると。
昨日、半年ぶりくらいに副鼻腔炎が再発して . . . 本文を読む
外で作業しながら思う。
庭仕事をする心身の余裕が、ここ2年あまりは無かった。
手入れのゆきとどかない庭はすぐに荒れる。
強い植物がどんどん増えて、可憐な園芸種なんかすぐに消えて無くなる。
強いものばかりが残った庭に有るものは、
そこいらの野ッぱらで見られるようなものばかりになる。
つまらん。
雑木林みたいな庭も良いけれど、
ヤブはイヤだ。
人間の手が入ったところに、風情が生まれる。
鬱蒼と . . . 本文を読む
母88歳が特別養護老人ホームに入居して、あと数日で一年になる。
入居してすぐに、都知事選挙が有ったんだったっけ。
母は常日頃、「選挙は国民の義務だ」と言っているので、
投票したかろう。
老人ホームから出かけられなくても投票ができるように、
郵便投票を事前に申請した。
一度申請しておけば、今後は選挙の前に
その都度の申請書が届けられるという。
郵便投票をするには条件が有る。
母の場合、要介護5で . . . 本文を読む
[あらまし] 母88歳パーキンソン病ヤールIV要介護5、
昨年6月末に特別養護老人ホームに入居した。
入居前の日々は色々な介護サービスのお世話になっていた。
週に1回の訪問看護、
週に2回の訪問リハビリ。
この二つで丁寧に体調管理をしてもらった。
週に2回のデイサービス。
8時半頃にお迎え、16時半頃に帰宅した。
一日に4回の定期巡回介護には一番お世話になった。
服薬管理と、リハビリパンツの交換 . . . 本文を読む
母87歳パーキンソン病ヤールIV要介護5特別養護老人ホーム暮らし。
去年の2月に要介護2で介護度の変更申請をして、
認定結果が要介護5と出た。
2つの特別養護老人ホームに入居の申し込みをしていたが、
ちょうど3月にオープンした新しいホームを5月半ばに見付け、
案内をもらおうと思って訪ねて行ったら見学することができ、
翌日には申し込み、数日後には本人も見学し、
その数日後には面接を受け、その翌週に . . . 本文を読む
昨年の2月に、当時86歳の母の介護度の変更申請をした。
それまで要介護2だったが、調査を経て受けた認定は要介護5となった。
変更申請の結果で認定された場合、期限が1年間である。
だから、今月末が更新の申請の期限だ。
ということをケロリと忘れていた。
ということに気付いた。良かったねえ。間に合うねえ。
今年は新型コロナのことも有り、
認定のための調査をせず、介護度がそのままでもう1年延期できる
. . . 本文を読む
「けっこうリクエストが多いですが、大丈夫ですか?」
と、生活相談員兼ケアマネージャーさんが心配してくれる。
母87歳要介護5パーキンソン病ヤール4度が
6月末に特別養護老人ホームに入居して、
それからひと月近くは、
3日に一遍くらいはホームに何かしら届け物をする
ヘビーローテーションな日々であった。
その後も、
「梅干し、海苔の佃煮、やわらかいふりかけ、
チョコレート、キャラメル、クッキー、ビ . . . 本文を読む