ストーリーに関わらない部分だけ、坊さんの言葉を抜いてみる。「物言えば唇寒しと申します。昔から、何か言うことは侮られ誹られ、誤解され曲解される元でした。屋下に屋を架すという言葉もあります。既に良い詩があるのに、似たような詩を作って何になるのかと嘲笑って言う言葉です。この世には無数の詩、無数の絵、無数の教えがある。ですがそれでもなお人々は詩を作り、絵を描き、どうすればこの苦しいばかりの生に耐えられるの . . . 本文を読む
同い年、51歳の友人が今年、子宮筋腫を切除する手術を受けた。
筋腫は長年在ったものだが、大きくなる一方だったのだ。
外見的にも下腹部が出てきて、着るものも限られるようになっていた。
取ってみると、筋腫は2.8㎏あったという。
赤ちゃん並みだ。
「軽くなった」
もっともだ。
数ヶ月経ち、冬が来た。
新たな感想を教えてくれた。
「足が冷えにくくなった。冷えても回復しやすくなった。」
ああ。腹大動 . . . 本文を読む
人の考え方は、その人がどんな体験をしてきたかというところから
直接できていると思う。
生活のありかたが違うと、考えることも違う。
だから、考え方を話す際に、体験談も交えると理解が深まるように思う。
生活のありかたで、身体が作られる。
食生活や、仕事の内容や、運動習慣や、寝起きなど
日々の暮らし方で身体ができあがってゆく。
だとすると、体つきと考え方との間に
直接の因果関係は無くても、
なんらか . . . 本文を読む
先週、夢=潜在意識=自分の中のコドモ、であり、ということは自由な夢を見るのはコドモ部分がのびのびとして生きている証なのではないか、また空を飛ぶ夢をみたいなあと書いた。https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/a11c5e52a0a4370ee6c7227bc0830e48この頃、夢をあまり見ない。この1年で数回しか夢を憶えていない。自由な夢を見ていないどころの騒ぎじゃない . . . 本文を読む
年内最後の空き缶の収集日だ。2年くらい前に、シンク下の排水ホースを交換した時、ステンレスの棚板をグラインダーで切って広げた。そのため、シンク下の棚の中が湿っぽい。以前は酒や醤油や鍋やカップ麺などを収納していたが、今はプラスチックごみや空き缶や空き瓶などを置くことにしている。棚を開けて、空き缶を入れているカゴを取り出した。ら、「じゃば」じゃば?何がよ。足元に水たまりができている。?空き瓶や空き缶の中 . . . 本文を読む
単行本はずいぶん加筆されているそうだ。
まだ、読んでいない。
2017年に文藝春秋から出たムック本『文藝芸人』に掲載されたものを読んだ。
単行本の中で野沢は「エッセイ」と呼んでいるが、
30ページに及ぶそれはエッセイを超えた作品になっていると思う。
父の最期にあたる野沢の思いがしっかりと描かれている。
※
私の父は、不幸な人になってしまった。
恋女房を癌で亡くした。
その数年後、再婚し、1年 . . . 本文を読む
しばらくほったらかしていた本を開く。
それは、ちょうど良いタイミングだったりする。
ここまで読んだけどほったらかした何年か前に
この部分を読んでもピンと来なかったかもしれない。
ピンと来そうに無いからほったらかしにしたのかもしれない。
※
抜粋する。
「あるものの形態とその振動周波数には直接的な関係があります。」
そりゃそうだな。
「人の胎内器官や組織系統を構成する多様な細胞は
どれも複雑 . . . 本文を読む
子どもの頃、母に教えられた。
人前で溜息をついてはいけない、と。
理由は聞いていないような気がする。
ただ、母はその父から教えられたと言う。
軍人であった祖父は厳しい人であったようだ。
「吐息つくな」と言っていたそうだ。
「トイキツクナ」という音の簡潔さ。
父から教えられた事を子に教えていたのか、
父からそう教えられたのだというエピソードとして話していたのか、
いま思うと、定かではない。
. . . 本文を読む
家から車で15分足らずの所に在るラーメン屋が好きだった。
榊屋と言った。
民放のラジオがかかっていて、
愛想の無い親父が一人と、
奥さんがちょくちょく接客していた。
しかし、10年ほど前に閉店してしまった。
周囲はラーメン店が何軒か並ぶ場所で、
中には人気店も有った。
私は榊屋の味が好きで、他の店には目もくれなかった。
しかし、人気店には列ができ、榊屋はいつも空いていた。
※
鶏ガラスー . . . 本文を読む
ある書類で、性別欄に丸を付ける必要が有った。
またか。
なぜこの書類に性別が必要なのか。分からない。
※
私は女性で生まれて育ったが、
子どもの頃から性別に違和感が有った。
ではいわゆるトランスジェンダーか、と言うと、
そうでもない。
確かに子どもの頃は、
「明日の朝、目が覚めたら男になっているかもしれない。」
という夢想のような期待をすることも有った。
私が二十代の中頃に、日本で初めて . . . 本文を読む
毎晩、酒を飲む。
ある人から、毎晩飲むのはアル中だ、と言われた。
たしかに、他の過ごし方を実践できないのは、依存だろう。
量はたいしたことがない。
たいした量じゃないからいいじゃないか、
と言おうとは思っていない。
たいした量ではないと言う割には、
飲まずにいられないのであれば、なおのこと依存だ。
私は酒だけを飲む、ということができない。
何かしらツマむ。
楽しく飲めば飲むほど、ちびちびだら . . . 本文を読む
自分ではあまり意識していない、心の奥底の更に裏に、
コドモの自分が潜んでいる。
意識して生活しているオトナの自分にストレスがかかると、
コドモの部分にも圧力がかかる。
コドモが「ヤダヤダ!」と暴れると、手が付けられない。
代わりに、オトナの意識は、身体に不調を起こす。
腰痛肩こりなんかその代表格だ。
動けないような腰痛や、つきまとう肩こり頭痛。
それは日常的で、目をそむけられない。
腰痛頭痛 . . . 本文を読む
[あらすじ] サンスクリットを学ぶついでに、
東大仏教青年会で「チベット仏教入門」を受講した。
始まってみるとそれは「仏教入門」でもある内容で、
講師はどんどん問いかけてくる。
問答だ。
受講するきっかけの一つは、
河口慧海の『チベット旅行記』だった。
その中にも、チベットでの僧侶の一日の過ごし方が書かれている。
寺院の広場に何人もの僧侶が集まって、
激しく問答を繰り広げる。
講座「チベット . . . 本文を読む
教わってもまーるで身に付かない。
いわゆるツボというものが有る。
経絡の上に点々と配置されている、経穴と呼ばれるものだ。
位置がちゃんと決められている。
しかし、常にそこに在るというものでもない。
必要の有る時に、反応が出る。
ただ、出がちな位置が有るから、経穴として定められている。
その位置を探り当てるのが、鍼灸の技術の一つ大事な点だろう。
鍼灸の専門学校、3年生の時だったか。
ある経穴の . . . 本文を読む
物の仕組みに興味が有る。
有るけれど、さほど徹底的に追究するでもなく生きてきたと思う。
興味が止まらない子どもは、なんでもかんでも分解してしまったりする。
私は、子どもの頃にすでに「そこまでやっちゃいけない」という
ブレーキのかかる性質だった。
今、どこからどう見てもすっかりオトナな見た目と年齢になってみると、
コドモのうちにやっときゃ良かった事がたくさん有る。
コドモなら、叱られて、終わるんだ . . . 本文を読む