以前に建築された木造在来軸組み構造の小屋裏を覗くと木材に、「いろはに」と「1234」の組み合わせ記号が記入してあります。
昨今は、プレカットなのローマ字のスペルが並ぶようになり、少し味気ない気がします。
「いの一番」の「い」は、いろはの「い」で平仮名の最初の文字です。
「いの1番」とは、とにかく最初に行なう行動の事である事は確かです。
この「い」の「1番」記号は、我々の家づくりに大きな関わりがありました。
大工さんが切り込みを行う際には、刻んだ木材にパズル番号のような記号を付けます。
「いろはにほへと」の平仮名と「123456」の数字の組み合わせです。
家の土台の上に最初に建て上げる柱の番号が「い1」と言う事になります。
家の中心を支える大黒柱の多くは、この「い1」と言う事になるのが通常です。
この「いの1番」の柱に大梁が掛かり、小梁、ネタ受けとなり、家の骨組みが出来ます。
五重塔は、真ん中に建つ1本の大柱に、四方の登り隅梁がかかり、4本の隅柱でこの隅登り梁を受けます。
この上に四隅の隅柱の内側に二重目の隅柱が建って、五段重となり五重の塔となります。
真ん中の大柱(写真のような)が「いの1番」と言う事になるのでしょう。
我々の先人達がつくった神業的な技能、技術は、神秘的な感じさえ覚えます。
弊社の大工も墨壺を持って手刻みを行うため、「いの1番」の記号の意味を知っています。
さて、今朝の「いの1番」は、ミサイル発射のJアラームで起こされ、日本中が不安に晒されましたが、いの1番に打撃を受けるのが、あの国の指導者なのでしょう。
毎日必ず更新・社長携帯の一言ブログ
ファース本部オフシャルサイト毎日更新