夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

秋風引

2006年09月03日 18時55分12秒 |  漢詩を長崎弁で
8月28日の秋の写真「涼風如秋」に対して知人からコメントを頂きました。


今しがた、窓を少し閉めました
風が涼しすぎる
そして、秋の虫の音がそこ此処から
暑くて、寝苦しいほどでしたのに、あっと言う間に時は過ぎるものですね。
中秋も過ぎてしまったとは!

秋は、美しい詩が溢れておりますね
きっと、夜が心地よくて長いから
秋の夜の長きを、人はかくも愛し歌うのかと思わされます

劉禹錫(リュウウシャク)

何処秋風至
蕭蕭送雁群
朝来入庭樹
孤客最先聞

何処より秋風至る
蕭蕭として 雁群を送る
朝来 庭樹に入る
孤客 最も先に聞く

まずは、この絶句を親愛なる兄へ


私なりに訳をつけてみました。

吹いてくる風にも秋の気配
空を吹く風は雁の群れを送り
朝の庭の木立の中にも染み渡る
寂しさにあふれた私の心にも


風にも秋の匂いがしてきた
空の風は雁の群れを送ってる
朝の庭の木立の中にも秋は沁みてきた
寂しさ一杯のうちん心んなかにも