夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

野望 王績

2006年09月11日 22時59分27秒 |  漢詩を長崎弁で
王績の「野望」を紹介したくてYahooで探して詩がでているウエブサイトに行きました。(漢字を書くのに旧字などがあって、手書きパッドを使ったりしなければならないので自分で入力するのが大変なんです)

さてその詩を見つけ出しましたが;
http://residence.educities.edu.tw/f5101231/indext89.html


野望

東皋薄暮望
徙倚欲何依
樹樹皆秋色
山山唯落暉
牧人驅犢返
獵馬帶禽歸
相顧無相識
長歌懷採薇

ところで、Yahooの検索には翻訳サービスが付いていますよね、それで試しにやってみました。


野原は望む
東の皋は、薄暮、望んで、
徙は欲の何依に寄りかかる。
みんなの秋の景色を植えて、
山山はただ暉が落ちる。
牧者は犢が戻ることを駆って、
馬帯禽が帰することを狩る。
相顧の無は知り合って、
長歌懐采薇。

まったく理解不能だけど、ここまでできるようになったって褒めるべきなんでしょうね。

それであいも変わらず恥知らずにも試訳、まあYahoo訳とそれほど変わるもんじゃないですけど、ご愛嬌。


暮れなずんだ野原を
あてどもなく歩く
木々は秋の色をまとい
山々は夕陽に染まる
牧童は牛を納屋に帰し
狩人は獲物を家に運ぶ
誰も知らず、帰る家もない私は
意に染まぬ食を拒んで死んでいった先人を偲ぶ


ちなみに姐さまご推薦の大阪弁訳のウエブサイトに倣って、

陽の沈みかかっつとる野原を
どこんいこうともなく歩きよった
周りの木は紅葉して
山は夕日に染まとった
牛飼いは牛を納屋に連れて行き
狩人は獲物をかあちゃんのところに持って行きよる
誰も知り合いもおらんうちは
いやな奴からの食べもんはいらんちゅうて死んでいった人んことを考えとった


中国の詩を口ずさむ

2006年09月11日 14時51分28秒 | 芸術・文化
日本の詩は与えられたものそのままを受け止めるしかないけど、外国語である中国の詩は自分なりに訳を付けて遊ぶことができる。原文のままだと意味を取るのも難しいけど、この遊びが結構面白いし、詩の情景をもっとフレキシブルに楽しめる。
先日の中国の詩を自分なりに訳をした日記にレスをつけてくださった方が、口ずさむことができればとおっしゃっていた。
私も中国の詩をきちんと口ずさむことができればこんなにすばらしいことはないとは思うけど、正確に口ずさむということは厳密に言えばとても難しい。

古詩の自由な流れは四声を踏まえた韻の規則によって縛られてきて、それ以降の詩はこの韻を踏まなければ詩の構成を見ることも口ずさむこともできない。
しかも、字の発声は時代時代で変化しているのだから、今私たちが知っている音、あるいは中国の人が使っている音であっても、それが作られたときの音とは違うことがたくさんある。
詩を詠むこと、口ずさむことがもうすでにかなり大変なことだとすると、それに曲をつけたものを歌うということはそれ以上に大変なんだろうと思う。

中国詩をその当時の社会状況を理解しながらきちんと内容もわかり、その美的な価値もわかり、そしてそれをきちんと口ずさむ、本当にやってみたいことではあるけど、夢のまた夢。
それ以上に楽譜をそのもともとの意味合いの歌詞としてではなく、詩としてだけしか受け止められないとすれば、本来の評価とは異なる評価を与えているのだと思う。楽譜は本来は歌えなければ評価できないものだろう。

その辺で中国の人が下す評価と、私たちの評価が違うことがあるかもしれない。
以前お茶の道具は道具としての価値が最初にあるってことを書いた。美術館に収めるのはもともとの作られた理由を無視して、美術品としての評価を与えるもの。お茶の世界の評価と、美術品としてだけ見たときの評価が違うことも出てくるだろう。

長崎には唐の曲(というと唐の終わりごろのものだろうか)を楽しむグループが江戸時代から連綿と続けられていると聞いたことがある。たしか高校の漢文の先生がそのお仲間だったと思うけど。

糠漬け 後日談

2006年09月11日 11時39分38秒 |  食べるために生きる
先日糠漬けを漬け始めたことを書いたけど、
茄子はなかなか難しい。ぱりっとした浅漬けで、でも中まで漬かっているというのが未だになかなかできない。どうも中は漬からないままか、古漬けになってしまう。
塩もみしても駄目だし、水茄子というのは近所では見当たらない。
これはこれからの研究課題。
でもこれ以外は比較的簡単にできた。
胡瓜もまあまあ。
人参や大根はとても楽にできる。
ピーマンや茗荷は試しにやってみたのだけど、これが意外といける。
人に教えてもらったオクラもいけるし、間違いがない。

昨日スーパーで一番漬けてみたかった蕪が出てたので、これを漬けてみたけど大成功って感じで、これからしばらくは蕪を漬けよう。

糠床も少し手を入れなければならないだろう。

でも一番漬かったのは私の手。
糠みそ臭い主夫になっちゃった。
どうしよう。