快速〔リゾートしらかみ3号〕 青池編成 キハ48-540 (秋田)
今日は「海の日」。駅前の百貨店には国旗が掲揚されている。船には乗らないが、列車からは海が眺められるはずである。余裕を持って駅に着く。これから乗る列車は快速〔リゾートしらかみ3号〕。秋田から奥羽本線、東能代からは五能線を走り、川部から再び奥羽本線に入り、弘前へ向かう列車である。秋田から弘前へは奥羽本線の特急なら2時間余り。普通列車でも3時間程度のところを五能線経由で4時間45分かけて走破する。全区間乗車してもよいが、沿線の世界自然遺産白神山地などを訪れるのに利用する列車だろう。
今日の目的は五能線に乗る事である。この列車はその点で都合がよい。本当はこのような観光列車でなく定期列車に乗りたかったが、当初の予定より秋田到着が遅くなったので朝はゆっくりしたかったのと、不要となった快速〔ムーンライトえちご〕の指定席券は払い戻すと手数料が必要となるので、他の列車の指定席券に変更したかったという事情から、快速〔リゾートしらかみ3号〕乗車としたのである。
奥羽本線 秋田駅 (秋田県秋田市中通)
入場してプラットフォームに向かう。10年以上前に岩国から札幌へ向かう途中、秋田停車中に特急〔白鳥〕から降りて弁当売りを捜したが、夜だったせいか見つからずに車内に戻った記憶がある。今の2番線だったろうか。がっかりした思い出のプラットフォームを見てみる。今日はお昼前で弁当を買うのに困らない。しかし空腹ではない。やがて気動車3両編成の快速が入線してきた。〔リゾートしらかみ〕には3つの編成があるが、これは青池編成である。
快速〔リゾートしらかみ〕 ボックス席
指定された座席に行ってみる。ボックス席は客車二段式B寝台を思わせる。むろん寝具も上段の寝台もはしごもない。随分と広々していて、他の席からは「ここで間違いないの?」なんて声も聞こえてくる。指定席料金(510円)と比べて間違いなく豪華な席である。セミコンパートメントの感があるので、相席となると辛いなと思う。
東京6時56分発の秋田新幹線〔こまち1号〕が10時55分に秋田に到着し、そちらから乗客が乗り換えてくる。快速〔リゾートしらかみ3号〕は11時05分に秋田を発車した。幸いボックス席はまだ1人で占有している。奥羽本線を滑るように走る。なかなか乗り心地はよいが、五能線に入ってからはこうはゆくまい。女性車掌の検札を受ける。相席となるのか聞こうかと思ったがやめた。聞いたところでなるようにしかならない。
最初の停車駅追分に停車。当初の予定では昨日の午後には、ここから分岐する男鹿線に乗るつもりであった。残念だが今回は乗らない。また男鹿線に乗るために秋田に来なければならない。駅を見ると、なんと自動改札機があるではないか。恐るべしJR東日本。 (つづく)
奥羽本線 追分駅 (秋田県秋田市金足字海老穴)