鹿児島本線 門司駅 (北九州市門司区中町)
昭和17年(1942)に開通した世界初の海底トンネル、関門トンネル(下り線3,614m)を抜け、九州・福岡県に上陸する。下関でJR西日本からJR九州となったが、関門トンネルも山陽本線であり、直流電化となっている。トンネルを抜けた門司駅構内に交直流の死電区間がある。鹿児島本線は交流電化。九州最初の駅、門司に定刻8時46分に到着した。東京から併結だった〔富士〕とはここで分割される。前方の熊本行〔はやぶさ〕は8時59分に先に出発、後方の大分行〔富士〕は9時10分の出発となる。機関車も再び付け替えられる。プラットフォームは付け替えや分割を見る人で活況を呈している。
九州内を牽引するED76 66号機! (門司)
列車番号1は〔富士〕がそのまま名乗り、〔はやぶさ〕は列車番号41となり門司を出発する。九州を快走と言いたいが、ノロノロ運転で次の小倉に遅れて到着。大雨と信号トラブルの影響という。プラットフォームには立ち食いそばならぬ、立ち食いラーメン店が見える。小倉を出発しても快走しない。どうも面白くない。つい居眠りをしてしまう。福岡市内を走る。西鉄の香椎駅が高架になっており驚く。福岡には暫く来ていない。〔ゆふいんの森〕の車両が吉塚に停まっている。〔はやぶさ〕が行った後に、始発駅に向かうのだろう。その博多に到着した。流石にここで降りる客は多い。定刻だと〔はやぶさ〕は東京18時3分発で、博多は翌日10時10分着。〔のぞみ53号〕は東京18時50分発で、博多は23時57分着。〔のぞみ1号〕は6時発、博多10時50分着。新幹線と時間を比較するだけ野暮である。なお、東京-福岡間では新幹線より航空機の方が利用者が多い。ダイヤが乱れていて、なかなか博多を出発しない。品川6時発の〔のぞみ99号〕の方が先に着くんじゃないかとヤキモキする。博多10時17分発の〔ゆふいんの森3号〕が入線してきた。まさか先に出発させるのか。流石にそれはなく、〔はやぶさ〕は出発した。
この先の鹿児島本線は、九州新幹線開業前後に利用している。開業前に奮発してL特急〔つばめ〕をグリーン車で博多-西鹿児島間と利用したが(「今年一番長かった列車の旅」参照)、つばめレディによる飲み物のサービスもあってよかった。電車特急と寝台(客車)特急では同じ車窓でも全く印象が違う。佐賀県に入り鳥栖に到着する。寝台特急〔さくら〕に乗った時は、ここで〔はやぶさ〕と切り離され、長崎へ向かった。その〔さくら〕はもうない。鳥栖でもなかなか出発しない間に〔ゆふいん3号〕が追いついた。九大本線の分岐する久留米までは追いかけっこが続くのだろうか。鳥栖を出発。鳥栖スタジアムが左に見える。建設中の九州新幹線が近づき、福岡県に戻って久留米に到着。
九州新幹線の工事が進む! (久留米)
久留米の次は大牟田。西鉄の路線も見える。〔リレーつばめ〕〔つばめ〕で新八代、鹿児島中央方面への客は大牟田で乗り換えるよう放送がある。本来、終着の熊本で接続するが、ダイヤが乱れているので、〔はやぶさ〕は通過駅の玉名で退避(運転停車)して、〔リレーつばめ41号〕を先に行かせるという。面白くない。上り線にやって来た〔リレーつばめ4号〕には「篤姫」のラッピングがしてある。昨年は小海線で「風林火山」のラッピングを見たが。熊本県に入る。有明海の近くを走る。対岸には長崎県の雲仙が見える。放送どおり、玉名で〔リレーつばめ41号〕を先に出発させる。電車と客車では速度が違うから仕方ないのだが、面白くない。
高架橋が見えた! (肥後伊倉-木葉かな?)
いい感じの木造駅舎(肥後伊倉?)を見て、建設中の新幹線をくぐり、田原坂を越えて、終着が近づいてきた。正午をまわり、東京から18時間以上掛かって熊本に到着した。ここも九州新幹線が建設中である。向かいの席のニイチャンも終着まで乗り通したが、夜が明けてからも何故かカーテンを引いたままだった。
約18分遅れで到着! (熊本)
寝台特急〔はやぶさ〕 41列車 (熊本)
〔はやぶさ〕をゆっくり撮影し、回送を見送って自動改札機で途中下車する。特急券・B寝台券には「無効」の押印をもらい、記念に持ち帰る。友人に熊本到着のハガキを書いて投函。昼食には熊本名物「太平燕」を食べたかったが、列車の遅れで時間がない。太平燕はあきらめ、最終目的地の八代へ向かうため、自動改札から再入場した。 (つづく)
鹿児島本線 熊本駅 (熊本県熊本市春日)
いずれも平成20年9月21日撮影