臼杵に帰る楽しみの一つは新鮮な魚にありつけることだ。釣り名人の友人Mさんが、今回も釣ったばかりの鯛を持って来てくれた。私の帰郷を弟に知らされたMさんは、さっそく臼杵湾に舟を漕ぎ出してくれたのだ。これは恒例になってきたので何とも申し訳なく思っているが、そう思いながらいつもMさんに甘えている。
今回もピチピチ跳ねる鯛を持って来てくれて、その場で三枚に下してくれた。その手つきたるや見ていてほれぼれするばかりだ。左利きのMさんにとって、右利き用の我が家の包丁(平たい面と膨らんだ面がさかさま)は若干扱いにくいようであったが、それをものともせず見事に下ろし、中身の骨部分や頭は豪快にたたき切って吸物用にしてくれた。
三田村さんの見事な包丁さばき
刺身も、義妹が皮付きのものと身だけのものの二種類をつくってくれ、それにアジやキビナゴなどをそえて見事に盛り付けてくれた。酒は「一の井手」純米酒をはじめ地元の地酒、文句ない一夜でありました。