旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

琵琶湖の旅④ … 彦根城、井伊直弼、美しい街並み

2014-05-01 14:42:58 | 

 


 安土城跡をあとに彦根に向かう。能登川から彦根まで快速でわずか9分、駅前の『ちゃんぽん亭』で名物のそばを食べて、先ずは彦根城に登る。
 再び石段である。安土城でうんざりするほど登った石段に「またかよ~」というつぶやきが起こるが、こちらは平城、すぐに天守に到着。むしろ天守閣の急こう配の階段の方がきついぐらいだ。

  
          
    
    広場ではゆるきゃらの元祖「ひこにゃん」が…


 彦根と言えば井伊直弼。11代彦根藩主直中の14男として生まれた直弼は、17歳で父を失い以降32歳まで、藩のおきてに従い3百俵の捨扶持で城内の公館で暮らす。この間、あらゆる学問、武術から茶華道まで身に着け将来の礎を築く。
 彼が「埋木舎(うもれぎのや)」と名付けたその公館が、静寂な佇まいで今も残る。彼はここに住んだ時代が一番幸せだったのではないか? やがて彦根35万石の藩主となり、江戸瀑布末期の大老に上りつめる。
 日米修好通商条約に調印して日本の開国近代化に力を尽くすも、反対勢力を強権で粛清した「安政の大獄」も行い、その反動を受けて「桜田門外の変」で水戸藩士に暗殺される。
 埋木舎の静寂は、幕末の動乱とは似つかわしくなかった。

    埋木舎

 
          
        美しい彦根の街並み     


投票ボタン

blogram投票ボタン