旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

佐原バスツアー(つづき) … 改めて伊能忠敬の才能に驚く

2014-05-17 10:24:31 | 


 伊能忠敬が千葉の人で、日本地図を作った大変な男であるということは知っていた。しかしその詳細は今度の旅まで知らなかった。
 「忠敬は上総国山辺郡小関村(現九十九里町)に生まれ、17歳で下総国佐原村の伊能家に婿入りした」とパンフレットにある。伊能家は酒造業を始め諸商品を取り扱う商家で、彼は才覚を発揮して家業の興隆も図るが(資産を10倍にしたという話もある)、同時に勉学に励む。
 驚いたのは、彼が本格的な勉強を始めたのは50歳を過ぎてからということだ。49歳で隠居した忠敬は江戸に上り、それまで習得してきた天文暦学に磨きをかける。そして、いわゆる日本地図作成に取り掛かったのは55歳になってからだという。
 つまり「実測による日本地図の作成」という偉業は隠居仕事であったのだ。もちろん彼の意識に「隠居仕事」という安易な気持ちはなかったであろうが。73歳で亡くなるまで10回に及ぶ全国測量を行い、それが完成したのは死後3年を経ての事だったという。

 『伊能忠敬記念館』で膨大な資料とともにそれらの説明を受けて、特に、彼の作成した地図がほぼ100%正確であったと聞かされて、このような偉大な才能がどうして生まれたのか想像もできなかった。
 伊能忠敬という男は人類史上屈指の頭脳の持ち主ではなかったのか。もし、当時彼のIQを計る術があったなら、どのような数字が出ていたのであろうか?


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