昨日のこの項で、『ラ・ボエーム』公演に取り組む人たちの涙ぐましい努力に触れた。そして、この努力はいつか大輪の花を咲かすだろうと書いた。大輪の花とまではいかないかもしれないが、いくつか朗報が届いている。一つは渥美半島のある小学校からオペラ公演のオファーが届いたことだ。
ミャゴラトーリは、昨年12月、愛知県田原市の中山小学校で『愛の妙薬』を公演した。講堂に集まった全校生徒229人と父兄にはすこぶる好評で、生徒たちが書いてくれた感想文は感動に満ちていた。
この話が隣の小学校に伝わったらしく、「子供たちがそんなに感動する催しならぜひうちの学校でも」ということになったらしい。予算の関係もあり二つの小学校の共催で、来年6月「渥美文化ホール」で公演してほしいというオファーだ。
娘はこのメールを受けて飛び上がって喜んでいた。「子供たちに感動を与えることができれば、必ずオペラは広まる」というのが娘の夢だが、それは意外に早い速度で広がりつつあるのかもしれない。
もう一つは、京王電鉄会社の広報部が、同社が聖蹟桜ヶ丘に持つホールでの年中行事に、ミャゴラトーリのオペラを組み込んでくれる話が進んでいることだ。京王電鉄としては沿線地域住民に喜んでもらえる催しを提供したい、その催しに同じ沿線に根拠を持つ「ミャゴラトーリ」が応えることができるとすれば、地域の文化おこしとしても冥利に尽きる。
特に子供たちにオペラの喜びを根付かせることができるとすれば娘の本望だ。このようにして日本各地で小さい花を咲かせ続けていけば、それこそ何時の日か大輪の花が咲くだろう。