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文科相に検定意見の撤回を要請した後、記者会見する沖縄県の仲井真弘多知事(前列右)と、仲里利信県議会議長(同左)=3日午後、衆院第1議員会館 |
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沖縄戦の集団自決をめぐる教科書検定問題で、旧日本軍による強制や関与の記述削除を求めた検定意見の撤回を、渡海紀三朗文科相らに要請した沖縄県民大会実行委員長の仲里利信県議会議長と仲井真弘多知事らが3日午後、東京都内で記者会見し、仲井真知事は「県民の意見を届けた。どういう形で答えが返ってくるか待ってみたい」と述べ、今後の政府の対応を注視する意向を示した。
一方、仲里議長は渡海文科相とのやりとりを振り返り「正直言ってもうちょっと前向きな発言があるかと思った」と失望感を隠せず「記述復活という目的達成までは第2、第3の行動をしていかなくちゃいかん」と強調。より大規模な要請団を組織して再度上京することや、教科書会社や執筆者側に要請することも検討するとした。
(共同)
◇
■マスコミに煽られた陳情団■
都合の良いニュースしか流さない沖縄マスコミに煽られ勇んで上京した陳情団だったが・・・、
政府側の「当然の対応」で落胆した模様。
琉球新報夕刊には代表団の「怒りの声」との記述もあった。
30日のエントリー「集団自決」に官房長談話」で述べたが沖縄マスコミの造られた「歴史わい曲」に騙された代表団が、
現実に直面して冷や水を浴びたが、未だ目を覚ましきれないというのが上記写真の知事の表情に伺える。(記述復活の動き)
仲里議長の「(地元)マスコミが山が動いたと報じるので、もうちょっと前向きの発言が聞けると思っていた」(QAB沖縄テレビ)というコメントが会見場の沈鬱な雰囲気を物語っている。
沖縄タイムス 2007年10月3日(水) 夕刊 5面
実行委に落胆の色/検定撤回否定
【東京】沖縄戦「集団自決(強制集団死)」への日本軍の強制を削除した高校歴史教科書の検定問題で三日、文部科学相ら関係閣僚と初めて面談した県民大会実行委員会の要請団。政府が軟化の姿勢を見せるなど、前回要請時とは打って変わった「厚遇対応」に期待感を膨らませた実行委員だが、「検定意見の撤回」に言質を与えない政府の姿勢に、緊迫した空気も。記者会見した仲里議長は「もうちょっと前向きな発言があると思っていたが…」と語り、実行委に落胆の色は隠せなかった。
(略) 「重く受け止めさせていただく」。ひざに両手を添え恐縮し切った様子で要請団の話に聞き入っていた文科相だが、「検定意見の撤回」については「検定を守ることは非常に大事」などと慎重な姿勢を崩さなかった。(略)
◇
前任の伊吹大臣には「検定意見撤回」を拒否されたが、大臣が変れば教科書の記述が変えられるような国は恐ろしい国のはず。
国の教科書制度に関する見解は一貫している。
渡海文科大臣は9月29日の記者会見でも同じことを繰り返していた。
新聞の記事を注意深く読んでいた人なら昨日の文科大臣との会見の結果は予見できていたはずだ。
が、陳情団だけが空気を読めなかったのだろうか。
出来ない相談を持ちかけられたが、はっきり断りにくい場合、
「何とか知恵を絞れないものか」と苦し紛れに言う。
渡海文科大臣も苦しかったのだろう、こういっている。
声反映に「知恵絞る」 作業進めると文科相 (10/3 16:02)
相変わらず沖縄のマスコミは自分にとって「不都合な事実」は報道しない。
その顕著な例として【「集団自決」に官房長談話】を以下に引用する。
≪昨日の地元紙は狂ったような「集団自決」「教科書意見書撤回」「県民大会」の記事の満艦飾。
だがその影に隠れて(わざと隠して)、教科書検定に関する政府見解に気がついた人は少ないだろう。
琉球新報は小さなベタ記事で、「沖縄集団自決」についての重要な官房長談話を琉球新報も沖縄タイムスもウェブサイトでは報じていない。
一方、どうでもいいような山崎拓の文部省への「訂正勧告」を大々的に掲載していた。
■官房長談話■
で、教科書検定に関する官房長談話はどこにあるかと思ったら、
こんなとこにあった。
「国際的な動きを見て考える」町村官房長官(09/29 01:35)
町村信孝官房長官は28日午後の記者会見で、ミャンマー情勢に対する政府の対応について、引き続き「国際的な動きを見て考える」と述べた。会見の詳細は以下の通り。
【ミャンマー情勢】(省略)
【沖縄集団自決】
--第二次大戦時の沖縄での集団自決をめぐる日本軍強制の記述が教科書から削除されることに、沖縄県民は反発している。明日、県民大会があるが、受け止めは。検定に対する認識は
「あくまでも一般論だが、教科書の検定というのはあくまでも専門家が検定審議会という場で行われるべきものであり、その時々の政権の判断などが入り込まないような仕組みをこれまで作ってきた。そういう意味で、その時々の文部大臣が『この意見は正しいと思うからこういう検定意見をつけろ』と、また逆の立場の人が来ると『いやいや、そうじゃなく、こういう検定意見をつけろ』と、そうやって揺れ動くこと自体が検定制度の客観性を失わせることになるので、政治の立場からはあまりものを言うべきではないという基本はある。他方、沖縄の皆さん方が先の大戦であれだけの苦労をされたし、その際に全く軍部がかかわりなかったとは誰も思っていない。そういう意味で、沖縄の皆さん方の気持ちは気持ちとして、しっかりと政治家として受け止めて、いろいろな対応をこれまでも取ってきたつもりだし、これからもまたその対応はしっかりとしたものでなければならないだろうと思っている」
(産経新聞 2007/09/29 01:35)
官房長談話というのは政府の方針ということ。
>教科書の検定というのはあくまでも専門家が検定審議会という場で行われるべきものであり、その時々の政権の判断などが入り込まないような仕組みをこれまで作ってきた
>文部大臣が『この意見は正しいと思うからこういう検定意見をつけろ』と、また逆の立場の人が来ると『いやいや、そうじゃなく、こういう検定意見をつけろ』と、そうやって揺れ動くこと自体が検定制度の客観性を失わせることになるので、政治の立場からはあまりものを言うべきではないという基本はある。
マスコミは「県民大会」を前に、国から何とかして言質をとろうとしたようだが、揺れ動くこと自体が検定制度の客観性を失わせることになる、といわれたら返す言葉がなかったのだろう。
この「揺れ動く」というくだりは、12年前沖縄の陳情を受けて復帰間もない沖縄の「県民感情を配慮して」教科書記述を変えた経緯を質問されての回答である。
つまり12年前「県民感情」という魔物に動かされ大きな過ちを犯した反省の意味を含んでいる。
伊吹全文科大臣には「意見書撤回」を拒否され、事情を知らない渡海新大臣に何とか言質を取ろうと三度目のインタビューをしている。
文科相「検定の経緯精査」/意見変更可能性も
「検定の経緯精査」が「意見変更可能」とは思えないのだが、渡海大臣の派閥の親分山崎拓にも働きかけたようだ。
沖縄の新聞は、派閥の親分の横槍で文部大臣が教科書を書き換えられるような国が良い国だとでも思っているのだろうか。
検定問題、訂正勧告を要求 自民・山崎氏が文科相に (9/29 9:41
山拓の妄言には、文部省が一蹴してはいるようだ。
「今回の場合なじまない」 文科省教科書課
文部科学相の訂正勧告に関する山崎拓氏の発言について文科省教科書課は28日「発言については承知していない」とした上で、「訂正勧告の制度は市町村合併など客観的に見て明らかな事情の変化などがあったにもかかわらず、教科書発行者が記述訂正に応じない場合に行われるものだ。 今回の場合、制度上なじまない」と説明している。 同制度は1989年に創設。 「事情の変更」が発生した場合、通常は教科書出版社が自主的に訂正申請を行う。 同制度に基づく大臣勧告は一度も行われていない。(琉球新報 2007年9月29日ーウェブサイトには載っていない)
山拓が駄目なら次は何でも反対の民主党。
だが、この男も日本が政治家が教科書を書き換えられる国にしたいのだろうか。
■政府方針は「検定意見撤回要求」は拒否(なじまない)■
結局福田新内閣の官房長官は、
「検定意見が揺れ動いてはいけない」
文科大臣は、
「検定の経緯を精査」
文科省は、
「訂正勧告はなじまない(制度に)」
つまり「県民大会」の熱狂ぶりとは逆方向の報道が同じ29日の新聞に載っているのだが、このような報道は狂気のキャンペーン報道で完全にかき消された昨日(29日)の新聞報道であった。
沖縄県民は情報の真空地帯に置かれている。≫
政府の「ゼロ回答」は9月29日の時点で提示されていたのだ。
陳情団の団長は仲井真県知事だが、このお方当初は「県民大会」参加にも消極的で「県が大衆政治活動に参加するのはいかがなものか」と真っ当な意見を吐いていた。
集会の流れを見たのか、マスコミの恫喝に怯えたのか、態度を豹変、今度は「大衆運動」の急先鋒となり自ら愚かにも陳情団の先頭に立った。
知事さん、マスコミの脅したり煽(おだ)てたりの手練手管で、立つ位置が右に揺れたり左にぶれたりで大変でしょうが、血管が爆発しないようにくれぐれもご自愛のほどを。