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特別の人間でない限り、怒りを持続することは難しい。
ましてや、それが60数年前の出来事となると、怒りに震えて突き上げる拳にも疲れの色が見えてくる。
しつこい粘液質で県民の「怒り」を煽り続けた沖縄マスコミにも、
「宴の後」の奇妙な静寂が戻りつつある。
昨日(23日)の琉球新報(ウェブサイト記事)から「集団自決」、「教科書検定」の記事が消えた。
10月16日の「検定意見撤回要請団」の上京で、
狂乱の宴は終わったのかと思ったが、
沖縄芝居のスター北島角子の囲み記事の中に宴の後の残滓を見た。
「集団自決」 演技で語る 北島角子さん
≪1人芝居 公演123回≫ 真実継承 決意新た
琉球新報もついに息切れをしたのか、演劇記事で沖縄芝居のスターに「集団自決」を語らしている。
新報もネタが切れたのか。
これって、三ヶ月前の沖縄タイムス記事の焼き直しではないですか。
それに「1人芝居」というタイトルがむなしい。
「庶民は、体で感じた痛みを絶対に忘れない。うそをついているのは偉い人だよ」。女優の北島角子さんが二十一日、沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」を題材にした一人芝居「赤いぶくぶくー」を演じた。体験者から直接聞いた話を基に書き上げ、重ねた上演は百回以上を数える。(阿部岳)
軍による強制の事実をゆがめる動きが強まる中、戦争を体験した同世代へ「子や孫のために真実を語り残そう」とのメッセージを込めた。
(略)(沖縄タイムス 2007年7月22日(日))
◇
因みに今朝(24日)の新報の「北島さんの囲み記事」は、次の見出しに置き換えられている。秋風にススキ揺れ きょう霜降 (10/24 9:35)
秋風にススキ揺れ
と秋の到来を告げているが、これも気のせいか何か物憂げだ。
新報の「宴の後」症候群は読者欄にも及んでいる。
連日、あれほど「声」欄を賑わしていた「集団自決」関連の投稿も昨日日は一つだけ(今日はゼロ)。
一時は、「声」欄を「集団自決」「教科書検定」特集にして全ページを使って「県民の怒りの声」を報じていた。
で、昨日のたった一つの「声」を一瞥して驚いた。
いつものように「集団自決が軍の命令だったことは紛れもない歴史の事実だ」といったサヨクスローガンの羅列かと思いきや驚いて思わず二度読みしてしまった。
宴の熱狂から醒めたようなバランスが取れ、しかも冷静な「読者の声」だった。
軍命の事実は明確か
うるま市 小波津隆市さん(62歳)
「日本軍に集団自決を強いられた」「日本軍に集団自決を強制された人もいる」等の記述に、「沖縄戦の実態について誤解する恐れのある表現」と検定意見が付いたのが問題の発端のようだ。
撤回を受けるような検定意見だとは私は思わない。 問題は集団自決が軍の命令または強制によって強いられたか追い込まれたかという事実があったかどうかだろう。(略)
「軍の強制をはっきり記述しろ」と要求する声が多いが、事実は必ずしも現時点では明確になっているとはいえないのではないか。 安倍首相は6月23日「審議会が学術的観点から検討している」、渡海文科相は9月25日に「具体的な事実かどうか、ちゃんと精査したうえでこれから取り組んでいきたい」と言っているとのこと。 早期に歴史的事実が明らかになることを強く希望する。
今後、時間の経過と共に、覚醒した県民の中から、このような冷静かつバランスの取れた意見が続出してくるだろう。
狂乱の宴は終わった!
*
時が熱狂と偏見とをやわらげた暁には
また理性が虚偽からその仮面を剥ぎ取った暁には
その時こそ正義の女神はその秤を平衡に保ちながら
過去の賞罰の多くに
そのところを変えることを要求するであろう
---パール判事の言葉
◆参考エントリー:「集団自決」 今度は芝居で巡業ですか (7月23日)
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